街中でよく見かける「テナント」とは?

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オフィス・店舗などの物件を探していると、『テナント』という言葉を良く見かけると思います。
テナントとは何か、またオフィスや店舗を移転する際に、知っておくと鼻が高くなるおもしろ知識などを、不動産に従事している筆者目線で紹介していきます。

テナントという不動産の基本的な用語の意味と使い方を理解し、また物件を探す際の交渉などに役立てて下さい。

■目次
1.テナントとは『借主』のこと
2.意外と知られていない豆知識『入居中テナントを探る』方法
3.テナントの関連用語
4.まとめ

1.テナントとは『借主』のこと

テナント(英語:tenant)とは、一言で表すと借主のことです。
オフィスビルや、ショッピングセンターなどの商業ビルと賃貸契約を交わして、入居する事務所や店舗(借主)のことを指します。

街中で『テナント募集』という看板を見かけると思いますが、これは『借主募集』という意味です。

テナント募集

テナントという言葉は、対象が事務所でも店舗でも住居でも使って良いのですが、最近では店舗を指す言葉として使われる事が多くなりました。

では、『テナント募集』という看板が出ている空き物件は、店舗利用しか出来ないのか?というと違います。テナントの位置づけはオーナーによって異なるため、オフィス利用を前提として『テナント募集』が出ている場合もあれば、店舗利用を前提で出ている場合もあります。
またオフィス利用を前提で募集がある場合でも、交渉次第で店舗利用の了承をもらえる場合があります。希望の場所にテナント募集が出ていた場合は、先入観に囚われすぎず、自分の要望を伝えて見る事が重要です。

ただし、『テナント募集』と書かれている所を住居利用として交渉する事は現実的ではありません。
なぜかというと『テナント募集』と書かれている物件は、住居用を想定してない(向いていない)構造の場所が多い為です。住居用の物件は『入居者募集』と書かれることが多いため、基本的にはテナント募集は、下記で紹介する3形態のいずれかであると考えましょう。

テナントと呼ばれる3形態(店舗・オフィス・倉庫)

■店舗
店舗とは、例えばラーメン屋や喫茶店などの飲食店や、アパレル、美容室、歯科医院など、不特定多数の来客を前提として使われる物件を指します。

喫茶店店舗

■オフィス(事務所)
店舗との明確な違いは、不特定多数の来客がない事と、商取引が行われない事です。
旅行会社や英会話教室、不動産店など、オフィスのように構えていても来客がある場所は『店舗事務所』と呼ぶ場合もあります。

オフィス事務所

■倉庫
テナント募集される倉庫は、企業が在庫を保存・管理する為に使われる事がほとんどです。

倉庫

2.意外と知られていない豆知識『入居中テナントを探る』方法

一般的に、1つの建物に同業種のテナントが2つ以上入る事は、顧客が分散してしまうため嫌がられるものです。仮に相手方が問題ないと判断しても、こちらの利益が減ってしまう可能性があるため避けるべきです。
上記の考え方より、見つけた物件に対し「あのビルに入っているテナントは?」と入居テナントを探る事があります。確実なのは実際に現地に行って看板や表札を見る事ですが、インターネットで手軽に確認する方法もありますので下記にて紹介します。

入居テナントの確認方法

①検索エンジンを開く(Google、Yahooなど)
②入居テナントを調べたいビルの住所を入力する。
③入力した住所を『”(ダブルクオーテーション)』で囲み、検索する。
④検索結果に入居テナントの企業名とそのサイトが表示される。

google検索時の画面

そのテナントがホームページを持っている、という条件が付きますが、意外と知られていない方法なので試してみてください。

※厳密に言うとこの方法は、内部テナントを調べる為の方法ではなく、『絶対検索』といって検索したいキーワードが完全一致する結果だけを調べる方法です。
ほとんどの企業が自社のホームページに住所を記載している為、それに完全一致する検索をすれば、自然と企業名(テナント入居者名)が出るという訳です。検索対象を、住所ではなくビル名(+階数)にしてもテナント入居者名が出やすいので、興味がある方は試してみて下さい。

3.テナントの関連用語

テナントという単語が含まれる関連用語も知っておくと良いでしょう。物件探しには直接必要のない知識も含まれますが、身につけておいて損はありません。中にはIT用語も含まれるので注意が必要です。

■キーテナント
ショッピングセンターやアウトレットモールなどの大型商業施設の中で、特に多くの集客をするテナントの事を指します。商業施設の性質上、一つの店舗に多くの集客があると、その顧客がついでに他の店舗にも寄ってくれるので、とても重要な存在です。知名度が高い企業店やディスカウントストアなどがキーテナントになりやすいです。核店舗とも呼ばれます。

■テナントリーシング
テナント募集中の物件に借り手を誘致して、空室を埋める業務の事を指します。日本語で言い換えれば『仲介』です。ただし、テナントという言葉が店舗を指す際によく使われるという性質上、テナントリーシングという言葉も、空き店舗に借り手を誘致する時に使う事がほとんどです。住居や事務所に対しては、あまりこの言葉は使いません。

■マルチテナント(IT用語)
1棟に複数の企業や店舗が入っているビルのように、1つのシステム環境を複数の企業が共同で利用する事を指します。言葉の由来は不動産から来ていますが、指す意味はITに関する事なので間違えないようにご注意下さい。マルチテナントに対し、企業ごとにシステム環境が用意されているモデルの事をシングルテナントと呼びます。ビルを複数の企業で使うか、1棟丸ごと1つの企業で使うか、のイメージですね。

4.まとめ

街でよく見かけるテナントについて、理解できたでしょうか。
テナントとは物件を探す時にもよく見る言葉になるので、基本をしっかり押さえていることが重要です。
そして物件のオーナーや仲介業者に対し、交渉の場でなるべく優位に立てるように努めるだけでも、希望の条件を引き出せる確立は高くなります。

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