最高の空間を提供する!倉庫を改良したオリジナルスタジオ-株式会社モズー【オフィスWatch129】

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大田区東海。たくさんの倉庫が立ち並ぶ場所にオフィスを構えるのは、モーションキャプチャー事業を展開する株式会社モズー。
今回は、代表取締役社長の竹原真治氏にお話を伺うことができた。

1)最高の空間を提供する!倉庫を改良したオリジナルスタジオ
①倉庫
②MOZOOスタジオ
③クリエイティブルーム
2)社長インタビュー
3)内装デザイナーの気になるポイント
4)まとめ

1)最高の空間を提供する!倉庫を改良したオリジナルスタジオ

(取材日 2011年6月15日)

株式会社モズー
《事業内容》 CGアニメーション制作及びコーディネート、モーションアクターのコーディネート、ゲーム制作などにおけるモーション設計
《サイトURL》 http://www.mozoo.jp/

①倉庫

大田区東海。東京湾に程近いこのエリアには、辺り一帯にたくさんの倉庫が立ち並ぶ。この倉庫街の一角に佇んでいるのが、株式会社モズーの入居する倉庫物件なのである。
国内最大級のモーションキャプチャースタジオを作るため、都心のオフィスビルではなく、あえて都心から少し離れた倉庫物件への移転を決めたのだ。

広大な面積を使ってダイナミックでスムーズな撮影とデータ処理が実現できる事が、倉庫物件のメリットなのである。

中に足を踏み入れると、薄暗いスタジオとデザイン性溢れる打合せスペースが設備されており、外観からはとても想像できないギャップに驚かされる。

モーションキャプチャースタジオの詳細については、こだわり2で詳しくご案内します。

②MOZOOスタジオ

幾重にも重なり合うカラフルなライン、薄暗い空間にほんのりと灯りをともす赤い照明。そして、空間の隅に置かれている多種多様な機材。ここは、国内最大級の収録エリアを誇るモーションキャプチャースタジオである。

このMOZOOスタジオでは、ダイナミックで臨場感たっぷりの収録が実現される。CGムービー制作、ゲーム制作におけるモーション設計等、様々な用途に使用されている。

広大なスタジオの他、顔を専門に撮影するためのスタジオや防音ブース、ミーティングスペースや更衣室まで完備しているというから驚きだ。

初めて目にするスタジオの様子に、興味津々で取材をさせて頂きました。この場所で撮影された数々の作品のポスターやDVDを目の当たりにして、とても感激してしまいました!

③クリエイティブルーム

ブラウンを基調とした木目調の家具が、シックで落ち着いた雰囲気を醸し出す。暗すぎず、明るすぎない絶妙なバランスで照明を灯すことにより、居心地の良いオシャレでスタイリッシュな空間に仕上がっている。

業種柄、たくさんのクリエーターを抱えている同社では、社員が業務に集中できるよう、落ち着いた雰囲気の空間作りを心がけたのだ。例えば、机を区切るガラスを擦りガラスに加工することにより、プライベートを保ちつつ、人の雰囲気が伝わるようにしている。

このスペースは、全て竹原社長自らがデザイン・設計に携わったというから驚きだ。

外観からは到底想像できない、とてもカッコイイ空間にビックリ!このスペースの脇にあるキャストさんの控え室も全て竹原社長のデザインなのだそうです。愛情たっぷりの空間だからこそ、居心地の良い雰囲気が伝わってくるのでしょうね。

 取材スタッフの注目ポイント 
カメラ
スタジオ内に何十台と置かれている撮影機材。カメラ一台で何百万円とする大変高価なものだそうです。高性能なカメラで臨場感あふれるモーションキャプチャーは撮影されているんですね。
リラックスルーム
こちらはアクターさんやクライアントさんがリラックスして頂くためのお部屋です。落ち着いた雰囲気の心安らぐ癒しの空間です。
「本番撮影中」
「本番撮影中」と書かれた注意書き。撮影時には、緊迫した空気が張り詰めるそうです。集中して真剣に撮影と向き合うことで、良い作品が生まれているんですね。
特殊スーツ
モーションキャプチャー用の特殊スーツです。アクターさんは、動きを測るマーカーを付けたこのスーツを着て撮影を行います。とても近未来的なイメージでカッコイイものでしたよ。

社長インタビュー

大田区東海。たくさんの倉庫が立ち並ぶ場所にオフィスを構えるのは、モーションキャプチャー事業を展開する株式会社モズー。今回は、代表取締役社長の竹原真治氏にお話を伺うことができた。

モーションキャプチャーの魅力

沖田
倉庫をオフィスとして使用するなんて、とても面白い発想ですね!中は、すごく広くてびっくりしました。

社長
スタジオが併設されているので、とても広く感じると思います。9人同時収録可能なスタジオ、フェイシャル専用のスタジオ、更衣室や打合せスペースなど、収録に必要な空間を集約しています。

沖田
こちらは、どういった用途のスタジオなのでしょうか。

社長
モーションキャプチャーのスタジオなんです。モーションキャプチャーというのは、人や物の動きをデジタル的に記録する技術で、もともとはスポーツ医療の分野に取り入れられていたのですが、我々は映画やゲーム等のエンターテインメントの分野に活用しています。

沖田
このような場所で撮影が行われているんですね。

社長
弊社では、様々な収録に取り組んでいて、例えば馬やバイクを実際に走らせてキャプチャーを撮ったり、映画と実写とを同時収録をしたり、高さが必要なワイヤーアクションの収録などを行っています。
特定の分野に特定するのではなく、やれることは何でもやろうという姿勢で取り組んでいます。

沖田
ずばりモーションキャプチャーの魅力とはなんでしょうか。

社長
モーションキャプチャーの魅力は、生身の人間の動きを取って、細かいニュアンスやリアリティ、内面的なものが伝わるところですね。細かいところで言うと、顔の筋肉の動きひとつで、内面的な感情の変化が表情として表出してきます。

その感情の機微が、CGやアニメーションに生き生きとしたリアリティを生み出すのです。人物や物に命を吹き込むような作業ですので、とてもやりがいを感じています。

沖田
モーションキャプチャーへのこだわりが伝わってきますね。

社長
完成した時の臨場感溢れる映像を見ると、それまでの苦労もパッと吹き飛んでしまうほどの達成感がありますね。これからも、人をアッと驚かせるようなものを作っていきたいです。

空間の提供

沖田
オフィスの外観と内装のギャップとに驚きました。
とてもカッコいいオフィスですよね!

社長
どうもありがとうございます。
私自身がオフィスのデザインに携わったのですが、まだたくさん変えたいところがあるんです。広さがあるので、全てを改装するのは現実的に難しいのですが、物置きになっていたスペースがあるので、そこをラウンジのようなスペースにしようかと考えています。
海が見える部屋なんですよ。

沖田
それはいいですね!

社長
クライアントさんに撮影の合間に快適に過ごして頂けますし、社員も気軽にリフレッシュする空間として利用できれば良いなと思っています。
たくさんお客様がいらっしゃる場所なので、できる限り快適に過ごして頂けるように空間作りにはこだわりましたね。

沖田
例えば、どのような部分なのでしょうか?

社長
そうですね。単に部屋を作るだけでなく、本棚を置いたりカーテンを設置したり過不足のないようなインテリアを配置しました。撮影の際は、プロデューサーやアクター、マネージャーなど様々な立場の方がいらっしゃいますので、その方に合った空間を自分で選択できるように、使う人次第で様々な顔を持つスペースを作りました。

沖田
誰にでも使いやすい空間を作られた理由はなんでしょうか。

社長
自らスペースを選択し使い方をアレンジすることで、自分だけのマイスペースのような場所ができてきて、結果的に居心地の良い時間を過ごしてもらえると思います。単に「どうぞ使ってください」と場所を提供するのではなくて、空間自体から我々の想いを伝えていきたいと考えています。

ライブ感あふれる撮影

沖田
オフィス内には、たくさんの映画やアニメのポスターがありますね。全て御社が手がけられたものなのでしょうか?

社長
そうですね。現在、様々な業界でモーションキャプチャーの技術が取り入れられていますが、当社では特に分野は限定せず、ゲームや映画、CMでも何でも取り組んでいます。

沖田
撮影は、どのくらいの頻度で行われるものなのでしょうか。

社長
月に5回くらい、多い時は月の半分が収録という時もあります。収録自体の期間はプロジェクトによって様々なのですが、最近は撮影後の映像制作にまで携わる機会が多くなってきたので、皆とてもやりがいを持っているのではないでしょうか。

沖田
1から色々な業務に携われるのは面白いですね。

社長
そうですね。音や映像を収録するところから小道具の手配、映像編集までデジタルとアナログの両方を体験できる特殊な会社だと思います。
どうしても業種柄、デジタルな企業イメージをもたれることが多いのですが、アナログの部分があるからこそ社員同士のつながりが生まれ、日々活発な意見交換が行われていますよ。

沖田
様々な作業を協力して行っているんですね。

社長
撮影は、役者がいて監督がいて我々スタッフがいてというように、本当に色々な人が携わっているんです。それぞれが自分の仕事をする一方で、互いに協力し合っています。現場というライブ感を味わいながら、チームプレーで撮影を行うのが我々の特徴かもしれません。

株式会社モズー

沖田
会社を立ち上げるきっかけは何だったのでしょうか。

社長
もともとフリーで同じような仕事を行っていました。おかげさまでたくさんの仕事に恵まれ、1人では立ち行かなくなってきたのをきっかけに、現在の取締役と一緒に起業することにしました。

沖田
ありがとうございます。「今後、こんな物を撮ってみたい!」という目標はありますか。

社長
今は体の動きを撮っているだけですが、最近では顔の細かい動きや音を撮るプロジェクトが徐々に増えてきています。例えば、息づかいや唾を飲み込む音であったり、人の体はまだまだ色々な情報を持っているんです。息が荒くなってくれば胸郭が動くのも、演技の一部になります。そのような細かい体の動きをリアルに伝えられるようにしたいですね。

沖田
3Dやデジタルの映像が進歩して普及してきていると思うのですが、それに伴いモーションキャプチャーの需要も高まっているのでしょうか。

社長
業種によりますね。ゲーム業界は5年ほど前と比べると、やや減少しているかもしれません。逆に『豆富小僧』に代表されるような、フルCGの映画が増えてきていますね。

沖田
今まで手掛けられてきた仕事の中で印象的だったものを教えていただけますか。

社長
直近だと、プリキュアの撮影ですね。ハートキャッチプリキュアのエンディングの動きを作ったのですが、オフィスに前田健さんが振り付けを指導しに来てくださり、とても楽しく良い作品が仕上がりました。

沖田
どうもありがとうございます。それでは、大変厚かましいお願いで申し訳ないのですが、私に向けて今後の社会人生活へのアドバイスを頂けますでしょうか。

社長
「自分のやりたいことをやる」のが大事なことだと思います。自分に素直になって、今やりたいことを引き延ばさないで、今すぐやってみることですね。
何かやりたいことがあれば、今の状況にとらわれないで次のステップに行く方が、人生楽しいと思います。様々な事情はあるかもしれませんが、「今やりたい」と思う自分のフィーリングみたいなものを大事にするといいかなと思います。
自分の感覚を信じること、いつも研ぎ澄ましていることが重要です。

沖田
とても参考になります。今は会社でモーションキャプチャーの事業をやることが竹原社長ご自身のやりたいことなのですね。

社長
そうですね。自分もやっぱりそこがテーマだなと思っています。昔からやりたいことが多い方で、インテリアデザインの学校を出ていて、最初は設計事務所に勤めて設計をやっていました。将来的には、家具を作って売るというようなお店をやってみたいと思っています。

沖田
素敵ですね!

社長
空間を提供するのが好きなんです。今、スタジオを貸して撮影をしているのも空間を提供しているわけですからね。「空間を作ったので、是非来てください」というおもてなしの心を持っています。

沖田
どうもありがとうございます。本日はお忙しい中、貴重なお話をお聞かせ頂きありがとうございました。

3)内装デザイナーの気になるポイント

オフィス内装作りの専門家がオフィスwatch取材担当者とは異なる プロの視点から取材先企業のオフィスをwatchします。内装作りのプロが提唱するオフィス作りのポイントとは?
本編とは一味も二味も違うノウハウをあますところなくご紹介します。

大空間にまとまりをもたらすブラック

倉庫物件という特性上、広々とした空間は圧倒的です。その空間をよりスタイリッシュに魅せ、そしてよりダイナミックな印象を与えるのがブラックのカーペットとファーニチャー。たくさん置かれている機材と馴染み、空間全体が引き締まってまとまりを感じさせます。また、打合せ用のスペースも、とてもオシャレで落ち着いた雰囲気に仕上がっています。

さらに、この空間がブラックであるからこそ、イロが際立つのも事実です。ヒトが発する情報を感じとり、ヒトの動きを想像して完成されるダイナミックな世界。このブラックの大空間には、人の心を突き動かすことのできる、目に見えない感性や動きが飛び交い、際立つイロがキャッチされることでしょう。

今回紹介した株式会社モズーと同様に、ブラックのカーペットを使用したオフィスを、バックナンバーの中からピックアップしました。

オフィスwatch No.34 株式会社スカイアーチネットワークス
http://52.197.251.14/034-skyarch-9826

長時間に渡る制作にも、集中とゆとりの両立を。

執務スペースは、落ち着いた色調と木目の美しいデスクが、仕事への集中力とココロのゆとりを感じさせる空間になっています。
業務の性質上、社員の方々が制作に集中できるスペースに仕上げていらっしゃいますが、それだけではない、この空間の持つ独特な空気感はとても心地よいものです。
仕事において大切なことは、「集中」と「ゆとり」が両立できること、これを見事に体現していらっしゃいます。

木のデスク、パーテーションを施しながら圧迫感のない作り、心地よい照明の明るさ、などなど・・・。プロフェッショナルな仕事だからこそ必要なオンとオフの切り替え、この空間には、社員を大切に想い、最高のアウトプットができるようにそっと整えられた、温かい気持ちがこめられているように感じます。

今回紹介した株式会社モズーと同様に、業務に集中できる空間作りを実現したオフィスを、バックナンバーの中からピックアップしました。

オフィスwatch No.112 株式会社ワークスタジオ
http://52.197.251.14/112-workstudio-18722

“建物情報”


JR「品川駅」、「大井町駅」よりバスにて約20分、都心の喧騒から離れた倉庫街に位置するのが、株式会社モズーの入居する「KOIKE」です。
竣工:1988年、基準階面積:4,000坪
都心から近く、広大な土地を有効活用できるこのエリアには、大手企業の物流センターが数多く入居しており、日本経済の足元を支えるエリアの1つとなっています。
また、都立大井ふ頭中央海浜公園、東海緑道公園、東京港野鳥公園をはじめ、数多くの緑豊かな公園が点在しているのも特徴で、休日には運河に向かい釣りを行なう人や、バーベキューを楽しむ人で賑わっています。「KOIKE」は、緑豊かな環境と都心への交通の便の良さを両立した、希少な倉庫兼事務所物件です。

4)まとめ

モーションキャプチャー用の広大なスタジオとオフィスが同居する、株式会社モズーの倉庫物件。収録スタジオや撮影機材のインパクトもさることながら、和気あいあいとした雰囲気に包まれたオシャレなオフィスが印象的でした。
今後、モーションキャプチャー技術には、さらなる期待が寄せられています。バイクや馬の撮影をされてきたモズーさんが、次はどんなものを撮影されるのか、とっても楽しみにしています。

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