登記後に後悔しない!バーチャルオフィスで登記する事のリスクと対策

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費用面で何かとお得なバーチャルオフィス。
しかし社会的信用は高いとは言えないため、登記先の住所として利用できるか不安になってしまいますよね。

結論から言えばバーチャルオフィスを登記先の住所として利用することは法的には可能です。
しかし、それ以上に口座開設ができなかったり、事業開始の許認可が下りなかったりと、実は登記後のリスクが非常に大きいです。

そのため大切なのは登記前に「どんなトラブルが起こりうるのか」というリスクと、どんな対策を取ればリスクを回避できるのかをしっかり把握すること。
「これなら自社でもできる!」と思えた場合は、費用面でもお得なバーチャルオフィスの住所で登記をしていきましょう。

この記事ではリスクとその対策について、詳しくご紹介していきます。
またバーチャルオフィスの代替案についてもご紹介していますので、そちらも参考にしてみて下さい。

登記後に「口座開設できないなんて聞いていない」「やっぱりレンタルオフィスで登記すればよかった…」などと後悔することのないように、バーチャルオフィスで登記をするとどんなことが起こりうるのかを学んでいきましょう!

1)バーチャルオフィスで登記をすることの4つのリスク
2)リスク回避の対策法
2-1)4つのリスクを回避するためのポイント
2-2)登記住所を工夫する
3)バーチャルオフィスを登記に使わない場合の代替案
4)まとめ

1)バーチャルオフィスで登記をすることの4つのリスク

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バーチャルオフィスの住所を使用して登記をすることは法律上可能です。
登記できない場合があるとすれば、管理している会社の方針として、ユーザーに登記利用を許可していない、という場合です。
ただし登記のためにバーチャルオフィスを利用したい人がほとんどのため、登記できないものはあまり多くありません。

登記自体に問題は少ないのですが、それ以上に口座が開設できない、許認可がおりないなどのトラブルが多いです。
トラブルが発覚してから登記先の住所を変更する、というのも可能ですが、変更にあたり必要な「移転登記」という手続きには3~6万円かかってしまいます。
そのためバーチャルオフィスの住所を登記先として使用するかどうかは、どういったリスクがあるのかを把握したうえで決めることが必要です。

2)リスク回避の対策法ではそのトラブルの解決方法についてお話しします。
もう登記をしてしまったという方はそちらを参考にしてください。

①口座開設ができない
バーチャルオフィスで登記した場合、口座を開設できないことがあります。
背景にはバーチャルオフィスの住所がマネーロンダリングやオレオレ詐欺といった犯罪に使われることが増え、警察が銀行への指導を強化した、という点があります。

口座開設ができなければ法人として成り立たないという訳ではないため、法人名義の口座の代わりに個人名義の口座を使用することも可能です。
ただし銀行からの融資を受ける際、法人口座がないと個人として扱われてしまうことがあり、融資を受けにくくなってしまうというリスクがあります。

また、振込先が個人名義の口座になってしまうため、取引先によっては信頼を得るのが難しい場合もあります。

②保険に入れない
法人登記することのメリットの一つに保険料を費用計上できるようになることが挙げられますが、バーチャルオフィスの場合だと保険に加入できない場合もあります。
せっかく得をしようと思ったのに、加入できなければ意味がありません。

③許認可が下りない
バーチャルオフィスで登記する場合、業種によっては事業を始めるにあたり必要な許認可が下りない場合があります。
特に人材派遣、古物商は許認可が下りないことがほとんどです。

というのも、人材派遣であれば登録者と面接をするため20㎡以上の事務所が、古物商は営業所、古物台帳の保管場所が必須になりますが、バーチャルオフィスの場合、その条件をクリアすることができません。

せっかく新しく事業を始めようと思ってもバーチャルオフィスで登記をしてしまうとそもそも事業を始められないといった事態になりかねません。
契約前に許認可届の提出先の役所などに確認を取ることが大切です。

④融資が受けられない
バーチャルオフィスはレンタルオフィスと違い実際に作業するスペースが用意されていません。
住所や電話番号のみが用意されることが多いため、法人の実態が認められないとされ、創業融資などを受けにくくなる可能性が高くなります。
もちろん、融資を受けられるかどうかは他の要因も大きく関わってくるのですが、いかに資金繰りをうまく行うかは創業時に非常に重要なポイントです。
できるだけトラブルや融資が受けられないといったことは少なくなるよう対策することがベターです。

2)リスク回避の対策法

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これまでどういったトラブルが起こりうるのかをお話ししてきましたが、家賃を抑えられる、という点でバーチャルオフィスはとても魅力的です。
この章では、1)バーチャルオフィスで登記をすることの4つのリスクでお伝えしたデメリットを何とか回避する方法をお教えしていきます。

2-1)4つのリスクを回避するためのポイント

①口座開設するための4つのポイント

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Ⅰ)銀行を紹介してくれる人がいないかを探す
バーチャルオフィスの場合は口座開設の審査が通りにくいですが、誰かに紹介をしてもらうことで信用度が高まります。
銀行に勤めている知り合いなどに直接紹介してもらえないかを聞いてみましょう。
また、バーチャルオフィスによっては銀行を紹介してくれるサービスを行う業者も存在します。
契約前の場合はそういった点にも注目して探していくのが良いでしょう。

Ⅱ)どの銀行で口座を作るか作戦を練る
口座開設の審査は銀行によって様々です。
まずは審査基準が比較的甘いネット銀行から口座開設することができないか問い合わせて行くのが良いでしょう。
最近はネット銀行も口座開設のハードルが高くなってきていますが、中でも楽天銀行は比較的口座開設がしやすい傾向にあります。

また一つでも法人口座を持っていると、他の銀行での口座を開設しやすくなります。
ネットの口座が作れたら郵貯、地銀、信金などで法人口座が作れないかを相談してみましょう。
起業時に一度口座開設を断られてしまった銀行でも、他の銀行で口座開設ができた後、開設依頼に行くと審査に通るという場合がありますので、何度かトライしてみて下さい。

Ⅲ)登記謄本の内容を確認する
口座を開設するために必要な書類は銀行によって様々ですが、基本的には登記謄本の提出を求められます。
その際資本金の額が低い場合、信用を得るのは難しくなってしまいます。
資本金が多いに越したことはないですが、もしも資本金が低い場合はその理由をしっかり説明できるように準備しておきましょう。

また審査にあたり代表者の住所確認が必ず行われます。
免許証の住所が謄本に記載されているものと違う場合は説明が必要です。
バーチャルオフィスの住所で登記し、口座開設をするというのはある種マイナス面が多いとも言えますので、免許証の転居手続きをしていない場合などは、事前に訂正をしておいた方が無難です。

Ⅳ)補足資料を用意する
住所のみ貸し出しを行うバーチャルオフィスを利用していると、事務所を構えている企業に比べ会社の実態が掴みにくくなってしまいます。
そのため「どんな会社を運営していくのか」という点を銀行に伝えることが重要ですが、謄本だけでは事業内容の説明がどうしても不足してしまいます。
そのため補足資料を合わせて提出することがお勧めです。
パンフレットや商品サンプルを用意したり、事業計画書を提出するのも良いでしょう。

また、個人事業主から法人成りする場合にはすでに取引のある「取引先情報」「帳票類」、代表個人の「職務経歴書」も合わせて提出することもお勧めです。

仮に許認可が下りている場合は許認可証、免許証があると信頼度が上がります。

補足資料ではありませんが、金融機関によってはバーチャルオフィスの契約書などを求められる場合もあります。

どの手を尽くしても口座開設できなかった場合
口座開設ができない理由は、バーチャルオフィスで登記をしているから、というよりも「会社としての実態が掴めないから」という理由が大きいです。
まだ何も取引がない、本当に会社としてやっていくのか分からない状態では銀行側もなかなか法人格として認めることは難しいです。

そのため、実際に会社をはじめてから1期、もしくは半期の取引が終わるまでは個人口座で事業を行い、再度法人口座を開設できないかを尋ねてみましょう。
1度断られてしまった銀行でも、取引が始まっていることで口座が開設できる場合が多いです。

また、法人口座を開設できない場合は個人口座を使うことになりますが、その際屋号入りの個人口座を開設することもお勧めです。
個人事業主などが利用することが多いのですが、口座名が「屋号+個人名」になります。
会社名が記載されるので取引先からの信頼度は上がる可能性もありますので、そちらも試してみてください。

②保険に入るためのポイント
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http://item.rakuten.co.jp/look-it/wfg-s3/
ポイントになるのは「必要書類の保管場所を確保する」ということです。
社会保険に加入するにあたり、登記先に保管場所があることが条件になる場合がほとんどです。
バーチャルオフィスによってはキャビネット契約を結ぶことで解決できるケースも多いため、契約時にそういったサービスを展開していないかを確認しましょう。
オプション料金がかかってしまう場合もありますので、料金も合わせて確認することが必要です。

③許認可に関して
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http://www.hk-ast.jp/komaioffice/page02.html
許認可に関してはほとんどの場合、下りることはありません。
理由の一つに、申請する際に謄本と賃貸借契約書の2つを提出するよう求められることがあるのですが、バーチャルオフィスは賃貸借契約を結ぶ訳ではないので提出できないという点があげられます。

人材業や古物商はとくに避けた方が良いですが、許認可を得る必要がある業種での事業展開を考えている場合は避けたほうが良いでしょう。
人材、古物商以外の業種についてはケースにもよりますので、司法書士の人に話を聞けるのなら確認をすることがベストです。
それが難しい場合は「どういう事業をする予定だが、許認可は下りるのか、これまでにそういう経験があるのか」ということをバーチャルオフィスに確認するのも良いでしょう。
会社によっては、その業種は難しいと断られる場合もあります。

④融資を受けるためのポイント
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http://sogyotecho.jp/chusyokyouka/
融資を行うかどうか、銀行は会社の信用度、事業の成長性、実際の収支などの情報をもとに判断します。
ただしバーチャルオフィスの場合は会社の実態が掴みにくいという点があるため、より具体的にどんな事業を行っているのかを伝える必要があります。
口座開設のポイントと同じく、謄本や事業計画書なども合わせて提出することでより融資を受けやすくなります。

2-2)登記住所を工夫する

2-1)4つのリスクを回避するためのポイント でご紹介してきた対策を行っても、今後の業務に支障がでてしまう場合にはバーチャルオフィス以外の住所を併用するなどの工夫をしてみましょう。

自宅住所を登記のみに利用する
登記簿にのみ自宅住所を公開し、インターネットや名刺などにはバーチャルオフィスの住所を利用する、という方法もあります。
名刺に自宅住所を記載することを比べたら情報が広まる範囲を狭めることが可能です。
自宅住所を利用することで口座開設、保険加入は行い易くなります。

ただし賃貸物件やマンションに住んでいる場合、管理会社やオーナーが登記先として住所を使用することを禁止している場合が多いです。
契約書を確認するか、直接管理会社に問い合わせをして利用可能かを確認することが必要です。

また登記に自宅住所を記載していると、その情報をもとに営業マンが自宅へ来るということも考えられます。
また登記先は手続きを踏めば誰でも閲覧できてしまいます。
取引先の人がその気になれば登記先と記載住所が違うことや、名刺の住所がバーチャルオフィスであることはすぐに分かってしまいます。

登記住所にマンション名と部屋番号を記載しない
登記をする際に記載が義務付けられているのは番地までになります。
そのため、建物名と部屋番号は必ず記載しなければならない、という訳ではありません。

部屋番号は記載せずにおけば、仮にその建物内での移転をしたとしても移転登記をしなくて済むという利点があります。
例えば、バーチャルオフィスとレンタルオフィスを併設している物件で契約を行い、必要が出てきた場合にレンタルオフィスへ移行する、という使い方も可能です。

3)バーチャルオフィスを登記に使わない場合の代替案

ここまでバーチャルオフィスで登記する方法をお話ししてきましたが、トラブルが起きやすいというリスクがあるのも事実です。
今後、安定的に会社を運営していくことを最優先とするならば、バーチャルオフィス以外の手段を検討することをお勧めします。
登記先住所としてあなたにぴったりの手段は本当にバーチャルオフィスなのかを一度再検討してみましょう。

レンタルオフィス
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http://the-snack.jp/system-price/price-meeting/
バーチャルオフィスなら千円代から利用できますが、レンタルオフィスになると安いものでも1万円~と少し費用が上がってしまいます。
しかし1)バーチャルオフィスで登記をすることの4つのリスクでお話ししたようなリスクを回避する手段として一番お勧めなのがレンタルオフィスの利用です。

バーチャルオフィスに比べ、実際に作業できる空間があることからも企業の実態を把握しやすいため、口座開設も比較的行い安くなってきています。
最近ではおしゃれなレンタルオフィスも増えてきているため、来客時にも自慢できるようなオフィスが多いのもポイントです。

ただし許認可は業種によっては困難なものもあり、特に古物商の営業許可は下りない可能性が高いです。
というのも、事務所が部屋として独立していることを求められる場合が多いのですが、レンタルオフィスなどの場合はパーテーションで区切られている場合も多く、独立性はないと判断されてしまう場合が多いからです。
事業開始にあたり許認可が必要な業種を始める予定がある場合には、こちらも司法書士などに確認することがベストです。

SOHO

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https://jp.pinterest.com/pin/156570524516097460/
自宅と事務所を兼用して利用する、最近注目を浴びている働き方です。
賃貸物件やマンションに住んでいる場合、管理会社やオーナーが事務所として利用することを禁止している場合が多いですが、もし利用可能な物件に住んでいるのであれば、SOHO利用もお勧めです。

自宅家賃のみで利用できるためコスト面ではバーチャルオフィスよりも安くなります。
もちろん、口座の開設もほぼ問題ありません。
また事務所を構えているため人材業などの許認可が下り安いのも利点です。
注意点として、業種によって許認可を得るための要件は違うため必ず確認が必要です。

デメリットとしては、登記に自宅の住所を記載する必要があるということです。
登記簿は、所定の手続きを踏めば誰でもを確認することが出来てしまいます。
その情報を入手した営業マンが自宅へ来てしまう、といったケースを避けるためにはバーチャルオフィスやレンタルオフィスを利用したほうが良いでしょう。

間借り
知り合いの事務所を間借りする、というのを検討してみるのも一つの手です。
事務所物件を利用させてもらうので口座開設のハードルは下がります。

ただし許認可については賃貸借契約書を提出する必要があるものが多いのですが、間借りしている場合は提出できないため、難しい場合も多いです。
ただし借主やオーナーから共同利用を認めた書類を提出してもらうことや、本来の借主との関係性をしっかりと説明することで許認可がおりる場合もあります。
ケースにもよりますので、事前に確認することが必須ではありますが、一度トライしてみるのも良いでしょう。

また、注意点として事務所スペースや保険加入に必要な保管庫は共有できないため、これらは自分で用意することが必要です。

激安マンションを借りする
自宅が事務所利用を禁止されていた場合や、古物商などの保管スペースが必要な場合、激安マンションを借りることを検討してみてもいいかもしれません。

口座開設や許認可は下りる可能性は格段にあがりますが、費用が掛かってしまうのが難点です。

4)まとめ

いかがでしたか?
バーチャルオフィスは確かに金銭面で非常に魅力的です。
ただし、登記住所として使用する場合にはトラブルに会い安くなるというリスクを把握することが必要です。
その上でバーチャルオフィスやレンタルオフィス、自宅住所など最適な手段で登記をしましょう。

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