あなたの敷金はいくら戻ってくる?読めば損をしない敷金を返還させる手法教えます!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

あなたが今借りているお部屋を退去する時に、敷金はどれだけ戻ってくるのか気になりませんか?

スーモの調べ(https://hikkoshi.suumo.jp/oyakudachi/chousa/07.html)では、敷金が退去時に戻ってきた割合は全体の31.5%、その平均金額は5万3882円でした。

敷金の返還には原状回復やクリーニング代として時に過剰に請求され、敷金が返ってこない、請求額が敷金を上回り、追加請求されたなど、トラブルが続出しています。
こうした事態にならないためにも、敷金の返還に関する知識を付けて敷金を少しでも多く返還してもらいましょう。

今回は敷金を少しでも多く返還してもらうための手法と、それでも戻ってこない場合の対応策や注意点をご紹介します。

1.敷金の仕組みとは
 1-1.敷金とその返還時期
 1-2.退去時の原状回復
2.敷金を上手に返還してもらうために重要な5つの注意点
 2-1.入居前編:契約書はしっかりと読む
 2-2.入居時編:部屋の状況をチェック
 2-3.入居中編:日頃の部屋の使い方
 2-4.退去前編:ルームクリーニングは重要
 2-5.退去前編:立会いは一人でなく複数で
3.敷金が返ってこない場合の対処法5選
 3-1.敷金返還代行業者に相談
 3-2.見積もりの確認と相見積で再交渉
 3-3.管理会社ではなく貸主に直接交渉してみよう
 3-4.内容証明郵便
 3-5.少額訴訟
4.まとめ

1.敷金の仕組みとは

まずは、敷金の返還金額の相場や原状回復について知りましょう。
こちらの知識を付けておくことで過剰な請求をされた際にすぐに不備などに気付くことができます。

1-1.敷金とその返還時期

敷金とは物件契約時に大家さんである貸主に預ける「預け金」のことです。敷金の返還の相場は、以下の通りです。

敷金-(ハウスクリーニング代+貸主に対する債務)=返還金額

貸主に対しての債務とは以下の3点を示します。
・賃料を滞納したまま退去するとき
・自分の過失で原状回復が必要になったとき
・契約前に決められている予め差し引かれる費用(償却・敷引き)があったとき

これらを清算し、残った金額が返還されます。そのため、敷金は契約終了後1~2ヶ月以内に振込にて返還されることが一般的です。

1-2.退去時の原状回復

借主の「原状回復義務」というのは、住み続けることによって劣化した部分を除いた借主の故意・過失、その他通常の使用を超えるような傷や腐敗箇所を復旧することを指します。

では原状回復における借主と貸主の負担の境界線を簡単にまとめましたので確認しておきましょう。

■借主が負担することになる主なポイント
故意に傷つけたものや、壊したものなど通常の使用では起きないものの修繕費用を負担
・汚れを掃除せずに放置したために、落ちない汚れやカビ、腐食した壁や床
・タバコの焦げ跡や、ヤニによる変色やにおい
・壁に打ち付けた釘やネジ
・家具を移動させた際や、ペットによってつけた床や柱の傷
・紛失した鍵
・破いた障子や網戸や窓ガラスのヒビ

■貸主が負担することになる主なポイント
通常の使用により、劣化したものへの修繕費用を負担
・日照など自然現象による畳の表替え
・自然光やポスター、絵画のあとのクロスの変色
・一般的な家具による床のへこみ(明らかに重量のあるへこみはNG)
・画鋲の穴
・テレビや冷蔵庫跡の電気ヤケ(黒いシミ)
・キッチン・風呂・トイレの消毒
・引越し時の鍵交換
・劣化した網戸の交換

より詳しく知りたい方は、国土交通省が定めるガイドラインを参考にしてください。
<国土交通省のガイドライン>
http://u0u0.net/Gekq

2.敷金を上手に返還してもらうために重要な5つの注意点

敷金を上手に返還されるかは入居前、入居中、退去時のそれぞれに注意点があります。
時系列順に注意点を上げていきますので、現在の状況を確認してみましょう。

2-1.入居前編:契約書はしっかりと読む

基本、契約とは貸主と借主の双方の合意の元で行われることになりますが、実際は貸主側の作成した契約内容で契約することが前提なのがほとんどです。
その中でも特約事項は敷金の返還に関して注意すべき点なのでしっかり押さえておきましょう。

■特約事項に注意
「特約事項」とは契約書の内容に追加して盛り込まれる内容のことです。
特約事項に敷金は返還されない、ルームクリーニング費用の負担などの記載があった場合は、契約前にその特約を外してもらうように一度交渉してみましょう。

こちらは、契約後であってもあきらめる必要はありません。特約条項には国土交通省のガイドラインの「賃借人に特別の負担を課す特約の要件」として3つの決まり事があり、この要件を満たさない場合、特約はすべて有効ということにはなりません。

(1)特約の必要性があり、かつ、暴利的でないなどの客観的、合理的理由が存在すること
(2)借主が特約によって通常の原状回復義務を超えた修繕等の義務を負うことについて認識していること
(3)借主が特約による義務負担の意思表示をしていること
※契約書に請求金額の目安が記載されているなど常識の範囲内でのクリーニング代などは、契約時の合意により借主負担となります。ワンルームでハウスクリーニング代が5万円を超えるなどの暴利的な金額でない限り無効にするのは難しいです。ハウスクリーニング代の相場は以下の通りです。

“ハウスクリーニング代相場”
1DK・1K(ワンルーム)/20,000~35,000円
1LDK~2LDK/30,000~70,000円
3LDK~4LDK/50,000~110,000円
5LDK以上/100,000円~

2-2.入居時編:部屋の状況をチェック

入居時は、荷物の搬入前に部屋に入って傷などの状況をチェックしましょう。チェックを怠ってしまうと、明確な傷のついた時期がわからないため、退去時に原状回復費用を請求されても反論出来なくなってしまいます。

チェックと一緒に証拠写真を撮り、そのデータをまとめて管理会社や貸主へ送りましょう。
相手に確認してもらい、確認の旨の返信メールをもらうと証拠として残ります。
部屋のチェックリストは、不動産会社が用意している場合もありますが、ない場合はこちらのチェックリストを使用してください。
入居時チェックリスト
※チェックリストダウンロード

2-3.入居中編:日頃の部屋の使い方

 

1-2の内容を参考に、入居期間中のお部屋の使い方に注意しましょう。
ここで注意すべきなのが家具を移動させた際のフローリングの傷やタバコのヤニによるクロスの変色や臭いです。

フローリングに多少の傷がついてしまうのは自然損耗と解釈されることが多いので借主に負担がいくことは少ないですが、大きな目立つ傷をつけてしまうと修繕するのは借主負担となります。

また、ガイドラインでは、タバコによるクロスの変色や臭いは軽度であれば貸主側の修繕義務となりますが、非喫煙者からみると一度ついた臭いや変色はどんなにクリーニングしても気になってしまうものです。
なので、お部屋では出来る限り喫煙しないようにするのが理想的です。喫煙する場合は窓を開けて換気をする、換気扇の前でしか喫煙しないなど、少し面倒かもしれませんが日頃から注意しましょう。

2-4.退去前編:ルームクリーニングは重要


http://magazine.ietty.me/9985/
退去時に一番論点になるのが「ルームクリーニング費用」です。

そのためしっかりと自分で出来る範囲のルームクリーニングを行うことが、敷金を全額返還してもらうためにとても重要です。
国土交通省のガイドラインに沿って言うと、通常の使用(故意過失とされるような傷や損傷がない)をしており、客観的に見てもキレイな状態まで掃除されているのであればルームクリーニングの特約が契約書にあってもその費用負担をしなくても済む可能性があります。

2-5.退去前編:立会いは一人でなく複数で


http://www.hhsantoku.co.jp/owner/witness/
物件や管理会社によっては退去時の立ち合いが必要なく、鍵を返した後に管理会社がチェックをして費用を請求してくる場合があります。

このケースだと言われるがまま請求をされてしまうので、必ず退去時は立ち会いましょう。また女性の場合は管理会社が怖い感じの人だと言い返せない場合もあるかと思います。
出来る限り第三者も一緒に立ち会ってもらうようにしましょう。

3.敷金が返ってこない場合の対処法5選

部屋を綺麗に使っていたのに敷金が返ってこない、見積もりの金額に不満があるなどの疑問を持っている方はこちらをみて、敷金を返してもらいましょう。

3-1.敷金返還代行業者に相談

どの地域でも敷金のトラブルは後を絶たないため、それに特化した業者さんもいます。
自分で行っていくのは不安と思う方は業者に頼ってみてはいかがでしょうか。

敷金バスター
建物の使用状況や修繕費用を正しく見積もり、適正な原状回復費用を算出してくれます。また、相談は無料で行ってくれます。

敷金ポリス
敷金の返還をフルサポートしてくれます。少額訴訟になった場合の書類作成の助言も行ってくれます。

3-2.見積もりの確認と相見積で再交渉


https://www.chintai.net/news/2014/05/13/637/
管理会社から出てきた見積もりがあまりにも高額だった場合、すぐに了承はしないようにしましょう。

見積もりの手法として、借主負担の金額の算出方法があります。
それは、入居時の年数とその設備や物の耐用年数に応じた残存価値割合というものを算出して求めます。
計算式は以下の通りです。
残存価値割合= 1 -(居住年数(ヶ月)÷ 耐用年数(ヶ月)

この残存価値割合を用いて自分の負担部分を算出できます。
借主負担部分= 実際の修繕費用 × 残存価値

例:)
入居数:4年
クロスの張り替え費:5万円
クロスの耐用年数:6年
実際の修繕費用:4万2千円

残存価値割合=1 – (48÷72) =0.333…
借主負担部分=42000×0.333…≒14000円

実際の修繕費用を用いてこの計算を参考に、相場と離れた金額やいわれの無い負担額があった場合は自分の非ではないとしっかりと主張しましょう。
それぞれの耐用年数は、こちらの国土交通省のガイドラインを参考にしてください。
http://u0u0.net/Gejs

また、自分で業者を呼んで見積もりをとってもらい、再度交渉してみましょう。
こちらのサイトで原状回復の一括見積もりが出来ます。よかったら問い合わせてみてください。

・原状回復比較ナビ
http://u0u0.net/Gejx
・原状回復一括見積支援サイト
http://mitumorisien.com/

3-3.管理会社ではなく貸主に直接交渉してみよう


https://c-2.bengo4.com/c_1059/
実務上の話だと、管理会社に相談した内容がすべて貸主にまで報告されていることはほとんどなく、管理会社が判断して貸主に事後報告しているケースがほとんどです。
どんなに交渉しても管理会社がマニュアル通りの対応をして聞いてもらえないことも多々あります。

ですが原状回復については貸主の負担部分も出てくるので出来れば貸主と話したいのが本音です。地方にいる貸主では厳しいかも知れませんが、同じマンション・アパートに住んでいる貸主の場合は、一度貸主に直接交渉してみましょう。入居期間中にしっかりと挨拶するなど好印象をもたれていれば話をきいてもらえるケースもあります。

3-4.内容証明郵便

話し合いなどが進まない場合は、自分が負担すべきでないことを貸主に知らせるために内容証明郵便を送りましょう。

■内容証明とその効果

内容証明とは、郵便の内容を郵便局が証明してくれるため、証拠としての価値が上がります。内容証明郵便は形式が決まっているので、送る方もそれなりの手順を踏んで出すのと同時に、受け取る方もサインが必要となり配達記録も残ります。
また書式に公的な雰囲気があるため、初めて手にした時はかなりの心理的プレッシャーを与えることが出来ます。

※注意点
一度受取人に出した後にその内容を変更、訂正はできません。間違った内容で送らないようにしっかりと内容を確認してから送りましょう。

■内容証明の形式と書き方
内容証明は普通の郵便と異なり形式が決まっています。

<内容証明の形式>
・紙1枚につき520字以内(用紙の指定は無し。通常はA4サイズ、B4サイズ、B5サイズが使用される。)
・1行20字以内、1枚26行以内
・日本語(漢字/ひらがな/カタカナ・数字)で書く (ただし会社名などの固有名詞を除く)
・パソコン、手書きでもOK

<書き方>
契約書や見積書に記載の内容を転載する場合は、必ず書き方・書式(数字・漢数字など)は合わせるようにしましょう。記載内容は、以下の4点です。

①契約書の内容を記載(契約の事実と敷金額の明記)
②賃貸借契約終了の事実と敷金の返還金額が記載された見積書(請求書)の通知
③自分が負担すべきではないと思われる内容とその根拠
④敷金の返還を求める金額及び方法・期日

③の負担すべき内容をどのように記入すべきかわからない方は、下記の記入例を参考にしてください。

▼例1:壁クロス修理費用返還請求
貴殿は敷金返還の見積書に書かれているように、壁クロスの修理費用◯万円を私に負担させようとされていますが、国土交通省のガイドラインの指針では太陽光が原因による壁クロスの変色や劣化は、貸主が修理費用を負担すると謳われています。そのため私には壁クロスの修理費用として◯万円を敷金から差し引かれることを了承できません。

▼例2:クリーニング代返還請求
私は退去時に通常の基本的クリーニングは済ませており、原状回復義務は果たしおります。したがってプロの清掃業者を入れるかどうかは、あくまで貸し主様の都合によるものですので、清掃業者に支払う費用は当方が負担すべきものではありません。したがいまして、私にはクリーニング費用○万円を負担する義務はありません。

④の敷金の返還を求める事項では、期間内に支払いがなかった場合、少額訴訟へ移行する旨も記載するようにしましょう。

内容証明は書き方に慣れていないとかなりの時間と手間がかかりますので、こちらの雛型を利用してみてください。
内容
※内容証明ダウンロード

内容証明の送付方法は、こちらを参考にしてください。
・日本郵便 内容証明
http://u0u0.net/Gek2

3-5.少額訴訟


内容証明や代行会社に依頼しても話に進展が無ければ少額訴訟を起こすのも方法のひとつです。「訴訟」と聞くと裁判や弁護士をイメージしてしまいますが、少額訴訟は必要な手続きを済ませるだけで誰でも起こせます。

■少額訴訟とは
少額訴訟とは、60万円以下の少額債権の請求を求める裁判のことで、通常の裁判とは異なり手続きも比較的簡単です。また、通常訴訟で必要な専門的な法律知識も不要です。

訴状を出してから1~2カ月後に審理が開かれ、原則1回で判決が出ますので、通常訴訟より短期間で敷金を取り戻すことができます。
費用は、請求金額に応じて収入印紙代が変動しますが、およそ5,000円から10,000円で訴訟を起こすことができます。

■少額訴訟の流れ
少額訴訟を起こすには下記の順で進めることになります。

①訴状を作成する
②必要な書類を揃える
③管轄裁判所へ必要書類を提出
④期日の連絡と事前聴取
⑤相手からの書類があれば受取り
⑥法廷で審理
⑦判決
⑧強制執行(勝訴しても支払ってくれない場合)
少額訴訟がスムーズに手続き出来るようにチェックリストも用意しました。是非活用してください。
訴訟チェックリスト
※チェックリストダウンロード

少額訴訟の流れに関する詳しい内容はこちらを参考にしてください。
http://u0u0.net/Gekf

4.まとめ

いかがでしたか?
入居前からしっかりとした手順を踏んで、お部屋の使い方もしっかりとしていれば敷金は原則として全額返還してもらえます。

もちろん、契約内容やお部屋の使い方で左右されますので100%とはいかないかも知れませんが、今回の方法を実践してもらえれば必ず今まで以上に敷金は戻ってきます。
引っ越しはお金がかかるので、少しでも多く敷金を返還してもらうために今回の記事が参考になればと思います。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。