内装工事の費用はこう仕訳する!勘定科目とお悩みポイント徹底解説

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内装業者から発行された明細、このまま会計処理ができるかと思いきや、以外と些細な壁にぶつかってしまいどの勘定科目で仕訳していくのか悩んだ方も多いのではないでしょうか。

一体どの工事をどの科目で分けていけばいいのか、またその判断基準も非常に複雑です。
まして項目が多岐にわたり記載されている内装工事の明細です。
一つ一つの項目を、国税庁の通達を見ながら検討していくのは手間も時間もかかってしまいます。

この記事では内装工事の仕訳を簡単に、分かりやすくお伝えしていきます。
つまずきやすいポイントなども解説していますので是非そちらも参考にしてみてください。

1)内装工事の勘定科目についてのポイント
2)建物付属設備で仕訳られるものと、間違えやすいポイント
2-1)電気設備 蓄電池電源設備は耐用年数が短くなる
2-2)冷房設備 個別空調orセントラル空調をチェック
2-3)パーテーション 仕訳で確認すべき2つのポイント
3)まとめ

1)内装工事の勘定科目についてのポイント

内装工事の仕訳で利用する勘定科目は下記の4つです。

「建物」・・・建物に対して直接行う造作工事。木工工事やガラス工事、防水工事など。
「建物付属設備」・・・建物と一体となって機能を発揮する付属設備のこと。
「備品」・・・家具や消耗品。
「諸経費」・・・デザイン費や人件費など。

中でも複雑なのが「建物」「建物付属設備」です。
備品、諸経費については文字通り、明確なため分かりやすいのですが、「建物」と「建物付属設備」については工事期間中はどちらも「建物に対して行っている工事」と認識している方が多いためか、どの工事をどちらで仕訳ていくのかがわかりにくいようです。

ポイントは、まず「建物付属設備」として仕訳できるものをピックアップすることです。
というのも、内装工事において単純に建物付属設備として仕訳できるものの方が少ないからです。
また一般的に建物付属設備として仕訳をしたほうが、会社にとってのメリットが高い場合が多いのも理由です。
漏れなく建物付属設備として計上できるものを仕訳することが重要なため、建物付属設備をピックアップし、残りのものを建物として仕訳をしていきましょう。
建物付属設備の詳細については2)建物付属設備で仕訳られるものと、間違えやすいポイントで詳しく説明していきます。

【建物付属設備のほうが得になる理由】
建物と建物付属設備の大きな違いは「耐用年数」の違いです。
実は建物、建物付属設備ともに一年で全ての費用を計上することができません。
数年かけて一定金額を少しずつ計上していくのですが、その期間がそれぞれ「耐用年数」で決められています。
節税のためにはできるだけこの期間が短い方が、キャッシュのない初年度により多くの金額を費用計上できるため得だと考える企業が多いです。

下記に耐用年数の表を添付しますので参考にしてみてください。
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参照:国税庁HP-主な減価償却資産の耐用年数(建物・建物附属設備)-
https://www.keisan.nta.go.jp/survey/publish/34255/faq/34311/faq_34354.php

リフォームした場合は修繕費として計上できる場合も
古くなってきた建物を直した場合、修繕費として計上できる場合があります。
修繕費は必要経費とみなされるため、工事を行った年に一括で経費にすることが可能です。リフォームの場合全て修繕費として計上したいところですが、この修繕費は建物や建物付属設備などの「資本的支出」として考えられてしまう場合も多く、またその判断基準が分かりにくい曲者です。
基本的には使い始めた頃の状態に戻した場合には修繕費、以前のものよりも良いものにした場合には資本的支出と考えられることが多いです。
またそれだけでなく金額や修繕にかかる周期なども判断基準の一つになってきます。こちらのフローチャートを参考に考えるとわかりやすいため参考にしてください。
1
http://www.nomu.com/pro/column/kanae/03.html

2)建物付属設備で仕訳られるものと、間違えやすいポイント

建物付属設備で仕訳できるのは下記の工事です。

電気設備・・・給水設備、冷暖房・通風又はボイラー設備
格納式避難設備・・・エヤーカーテン又はドアー自動開閉設備
店舗簡易装備・・・可動間仕切り
耐用年数の適用等に関する取扱通達 第2節 建物附属設備
https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kobetsu/sonota/700525/02/02_02.htm

中でも建物付属品を仕訳する際につまずきやすいのが3つです。
①電気設備
②冷房設備
③可動間仕切り

ここではそれぞれのポイント解説を行います。

2-1)電気設備 蓄電池電源設備は耐用年数が短くなる

電気設備の工事は全て建物付属設備として仕訳をしていきましょう。
照明の取り付けなどもこの電気工事の中に含まれます。
その他に含まれる工事は下記のようなものがあります。

照明設備 電灯用配線施設 受配電盤 変圧器 配電施設など

ポイントは非常用照明の電源などとして使われる蓄電池電源設備は耐用年数が短くなるという点です。
勘定科目は「建物付属設備」として仕訳できるのですが、蓄電池電源設備は「耐用年数」が変わってきます。
耐用年数とは少しご説明しましたが何年で減価償却をしていくのか、というその期間をさしています。
耐用年数は短いほうが税金的には得であるという意見が一般的です。

照明などの耐用年数が15年なのに対し蓄電池は6年です。
そのため会計処理をする際にはこの蓄電池設備に当てはまるものを見落とさないように仕訳することがポイントです。

蛍光灯をLEDに取り換えた場合は修繕費になる可能性が高い

これまで蛍光灯だったものをLEDに変更するとなると、従来のものよりも良いものを付けていると考えるのが普通です。
1)内装工事の勘定科目についてのポイントのコラムでお話しした「資本的支出」と考えるのでは?と思う方も多いかと思いますが、LEDへの変更のみの場合は修繕費として計上することが可能であると国税庁の見解が出ています。

「自社の事務室の蛍光灯を蛍光灯型LEDランプに取り替えた場合の取替費用の取扱いについて」――国税庁HP
https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/hojin/04/12.htm

ただし新しく照明機器を取り付けた場合など、大規模な工事が行われた場合、修繕費として計上できるかは意見が分かれるところです。
工事内容にもよりますが、照明機器を加える工事などを行う場合は修繕費として計上することは難しいでしょう。

2-2)冷房設備 個別空調orセントラル空調をチェック

冷暖房の設備の勘定科目は「建物付属設備」か「機器および備品」のどちらかで仕訳をしていきます。
家庭用のエアコンのような個別空調を使っているか、ビルに備え付けられているセントラル空調を使用しているかによって違ってきます。

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http://www.tec-m.jp/central/

家庭用のエアコンのような、建物から取り外しのできるものは「パッケージドタイプ」と呼ばれ、「機器および備品」として仕訳をします。

俗にセントラル空調と呼ばれる、建物の地下などに空調設備があり、ダクトを通し沢山の部屋の空調を管理するタイプのものは「建物付属設備」として計上します。

なお機器および備品は耐用年数が6年、建物付属設備は15年です。
ただし個別空調は20万円以下の場合は一括償却資産として初年度に一括計上することが可能です。
そのため個別空調を取り付けた場合は購入金額を確認しましょう。

2-3)パーテーション 仕訳で確認すべき2つのポイント

パーテーションはものによって「建物」「建物付属設備」に仕訳することができます。
「建物付属設備」の中でも簡易的なもの、それ以外のものの3パターンに分けることができます。
またその基準も分かりにくいため、内装工事の仕訳では多くの人が悩むポイントです。

仕訳の際に見るべきポイントは、①パーテーションが再利用可能かどうか、②パーテーションの高さの2点です。
詳細は後ほどお伝えしていきますが、この2点に注目し、下記のように仕訳をしていくことが可能です。%e7%84%a1%e9%a1%8c

①再利用可能かどうかをチェック
まず建物と建物付属設備の違いについて考えていきますが、ここでも建物付属設備で仕訳できるものをピックアップ、それ以外を建物で仕訳するという考え方で処理を行いましょう。

減価償却資産の耐用年数等に関する省令別表第一(http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S40/S40F03401000015.html)では「可動間仕切り」であれば建物付属設備で仕訳できるとしています。
「可動間仕切り」とはレイアウトの変更などに応じて取り外して再利用可能なもののことです。
そのためパネル式やスタッド式のものであれば建物付属設備で仕訳できると考えていいでしょう。
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https://komatsuwall.co.jp/products/lineup/movable/mighty-splendy/index.html

逆にスライド式のものなどは建物自体に工事をすることが多く、こちらは再利用ができません。
そのため建物として仕訳を行う必要があります。
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http://www.okamura.co.jp/product/kenchiku/sliding/fellowwall60/index.html
②パーテーションの背の高さをチェック
可動間仕切りの中でも簡易的なものは、材質や構造も影響しますが、一般的には接しているのが床のみで、天井までパーテーションが接していないものを言います。
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http://www.kokuyo.co.jp/com/press/2006/01/493.html
天井まで接しているパーテーションはそれ以外として考えましょう。

耐用年数は簡易的なものであれば3年、それ以外のもので15年になります。

3)まとめ

内装工事の勘定科目のポイントは「建物付属設備」に当てはまるものをピックアップしていくことです。
間違いやすいものや、考え方が複雑なものなどもありますので本当に建物付属設備として仕訳していけるのかはしっかりと考える必要があります。
間違いやすいポイントはご紹介してきましたので、パーテーションの仕訳などは特にどういったタイプのものを使ったのかを確認し、間違いのない会計処理を目指しましょう。

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