イデー流安らぎオフィス 【オフィスwatch 株式会社イデー】

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オフィスの内装にビジョンやテーマを組み込むことはブランディングという意味でも利用されますよね。
その中でもいかに自社のテーマを社員だけでなくお客さんにまで伝えられるのでしょうか。
今回はシンプルな空間で自社のブランディングを行っている株式会社イデーにお話を伺ってきました。

1)自然あふれるオフィス空間【オフィス写真&ポイント解説】
①ガーデンテラス
②木漏れ日の家具
③テーマカラー
2)代表取締役 川ノ上信吾氏インタビュー!
3)周辺情報
4)まとめ

1)自然あふれるオフィス空間【オフィス写真&ポイント解説】

「生活の探求」をテーマに、ライフスタイルをトータル的に提案するイデーのオフィスをご紹介します。
自然あふれるオフィスにこだわることで会社のビジョンを示しています。
ぜひ、参考にしてみてください。
(取材日 2007年2月21日)

株式会社イデー
《事業内容》 オリジナルデザインの家具を中心に、国内外でセレクトした生活雑貨や書籍、CDなどを扱うライフスタイルショップ「IDEE SHOP」の運営のほか、内装設計、飲食事業、植栽事業を展開。
《サイトURL》 株式会社イデー http://www.idee.co.jp/
IDEE SHOP online http://www.idee-online.com/

①ガーデンテラス

フロアの奥に足を進めると、太陽光が降り注ぐ、白いタイルにウッドデッキ造りのテラスが目の前に広がる。穏やかな風が吹くそのテラスからは、世田谷の街並みはもちろんの事、他方には東京タワーや六本木ヒルズの姿をも臨む事ができる。足元の社員お手製の花壇には、四季折々を楽しめる木々や草花達。この場所は、イデー自慢のガーデンテラスだ。

テラスがある4階は、普段社員の方々が気分転換にやってくるスペース。企画に煮詰まった時、しばしリラックスしながら感性を研ぎ澄まし、新しいアイディアへのインスピレーションを受けられる場所になっているのだ。時にはお客様を招待し、美しい夜景の中パーティーを催したり、全社員が集まってミーティングを行ったり、コミュニケーションの場としても活用されている。人々が自然と集まり会話を交わす中で、イデーの新しいアイディアが生まれるのだ。

ガーデンテラスの側のソファーに腰掛けると、ぽかぽかと日向ぼっこをしているよう。つい、うとうとと眠ってしまいそうになりました(笑)。

②木漏れ日の家具

さわやかな風、暖かな光。オフィス内は、思わず大きく深呼吸をしたくなる程の気持ち良さ。壁いっぱいに広がる窓に天井の天窓、ガラスで作られた扉の効果により、オフィスの隅々まで自然光が入るようになっている。太陽の光で満ちた空間に、オリジナルデザインの木の家具や観葉植物のグリーンが彩られ、まるで木漏れ日の下で働いているかのような雰囲気が漂う。

「生活の探求」をテーマに、人間の生活を取り囲む家具やインテリアデザイン、フラワー事業や飲食事業などを通して、ライフスタイルをトータル的に提案するイデー。自然感溢れる空間で時間の経過や天候の変化を直に感じながら過ごせば、人間らしく生活の一つひとつに愛着を持って働ける。そのような環境に身を置いてこそ良い商品が生み出せるという想いから、自然を感じられるオフィスにしたのだ。

「働く環境はとても大切です」と語る川ノ上社長。以前、暫定的にいわゆる普通のオフィスビルで働かれていた事もあるそうですが、現在のオフィスに移って以来、社員の皆さんがより一層仕事を楽しむようになったのだとか。 自然の風の流れと暖かな光を体験し、私もとても優しい穏やかな気持ちになりました。

③テーマカラー

白く塗装された壁や天井、モルタル仕上げの床がベースになったフロアを、スポットライトの温かな光が包み込む。シンプルな色調でまとめられた執務スペースにおいて、一際の存在感を放っているのが、壁一面に張られた鮮やかな色調の鉄板。

2階と3階の執務スペースには、それぞれに明るいテーマカラーが取り入られている。2階には澄んだ空を連想させる水色を、3階には新緑の季節を連想させる黄緑色の鉄板が壁に備え付けられている。クリエイティブな仕事ゆえ、自然とリラックスできるような優しい色をテーマカラーに用い、空間にアクセントを付けているのだ。また、それぞれの部屋ごとの魅力を感じてもらうため、全く違う色で変化をつけ、個性を打ち出しているのだとか。

ちなみに、天井の配線を隠すために備え付けられた筒状の柱も、それぞれの階のテーマカラーに統一されていました。このおしゃれテクニックは、是非お手本にしたい所ですね!

 取材スタッフの注目ポイント 
お気に入りの椅子
「この椅子でインタビューを受けたい」と川ノ上社長直々に、お気に入りの椅子を持って来てくださいました!岡本太郎氏の作品「MEBAE」というこの椅子。私には、社長が葉っぱの上にふんわりと座っているように見えました。
ミニチュア家具サンプル
社内のあちこちに、かわいいミニチュア家具を発見。インテリアかと思いきや、商品のサンプルなのだとか。実際の大きさの完成品がそばに置いてあり、大きな世界と小さな世界が同居していて不思議な感じがしました。
水槽
透明の球体の水槽の中に、なんとエビが生きていました!「え!空気やお水の入れ替えできないですよ!?」と騒ぐ私。何でも、この球の中で世界が完結していて、置いておくだけのインテリアなのだとか。この不思議な世界に、ついつい見入ってしまいました……。
お手洗いのサイン
お手洗いのドアに、かわいいサインを発見♪小さなサインもすべて、イデーオリジナル。“Rest Room for Thinking”という言葉や色使い、一つひとつにこだわりが感じられて、何だかとても愛らしかったです。

2)代表取締役 川ノ上信吾氏インタビュー!

駒沢大学駅から歩を進めると現れる1棟のビル。その2階から5階に入居するのは、家具・インテリアプロダクトの企画、制作、販売を主軸として、独自のライフスタイルの提案を行う株式会社イデー。今回は、代表取締役社長の川ノ上信吾氏にお話を伺う事ができた。

イデーの空間作り

社長
このビルは、築20年以上の古いビルなのですが、もともと別の会社さんに貸し出しを行う目的で弊社が設計デザインの依頼を受け、リノベーションしていた物件だったんです。その過程に携わっているうち、徐々に「本当に自分達が心地良いと思える空間を追求したい」という想いが強くなり、オーナーさんにお願いして弊社が入居させていただく事になったのです。

田中
自分達でデザインされたオフィスビルなのですね! では、どのような空間にしようと思い、デザインされたのでしょうか。

社長
シンプルな空間というのが、コンセプトです。もともとこのビルには、小さく区切られたスタジオが混在していたのですが、それらの壁を全て取り払い、モルタルや木の床に白い壁という、シンプルで広々とした空間にしました。木の床も味わいを出していますが、コンパネ(コンクリートパネル)にウレタンを塗っただけです。外壁のレンガは、全て真っ白に塗り替えました。

田中
確かにシンプルな空間ですが、それだけではない趣がありますね。

社長
イデーが得意としているのは、箱自体はシンプルに開放的に作っておき、中の家具やグリーン、小物で使い勝手を良くして空間を作る事です。シンプルな空間でこそ、家具や雑貨など色々な物が映えます。そのような場所にいると、「次はどんなインテリアを作ろうかな」というように、創造力が高まるのです。

常に斬新でおもしろいデザインを生み出すために、どのようなデザインにも合う空間にしています。シンプルな空間にインテリアやグリーンなどを付け加えていき、そこにいる人にとって過ごしやすい思い通りの空間を生み出していくのです。それが、イデー流の空間作りなのです。

田中
なるほど。

社長
弊社にはフラワー、家具、生活雑貨など、空間を彩る様々な分野のプロフェッショナルがいるので、自分達でもっと工夫して、より一層イデーらしさを体感できるようなオフィスに変えていきたいと思っています。

田中
日々進化しているオフィスなのですね!

生活の探求

田中
社内には、とてもかわいい家具がたくさんあって素敵です!

社長
ありがとうございます。一つひとつの家具は、弊社の企業理念である「生活の探求」というテーマから、生まれた物です。空間を彩る家具や花、音楽など生活に関わる全ての事について自分の美意識を追及する事、生活をいかに豊かに楽しむかを求める事が「生活の探求」なのです。

その中で「イデーはこれが好きなんだ」という独自の感性から、オリジナルインテリアや海外で選んだ物を、ショップや飲食店を通して、世の中の方々にご提案しています。そして、イデーの視点を生活の中に取り入れていただく事で、その方らしいスタイルで、素敵な生活を送っていただける事を願っています。

田中
それは大変素敵な理念ですね。その理念を浸透させるために、何かされている事はございますか。

社長
社員一人ひとりが日々の行動を大切にしてこそ、より生活を豊かにする家具や商品を提供できると思っています。

このオフィスにある家具は、ほとんどが弊社でデザインし、販売している物や試作品なのですが、弊社では月曜と木曜の朝に、自分達でそれらを清掃しています。掃除する事で、「この家具は、掃除しづらいな」、「ここに傷がつきやすいな」などと、もっと改善しなければならない部分への気付きが出てきます。使い手の立場に立ってこそ生まれる気付きから、より良い商品のアイディアが生まれるのです。

これはオフィスだけでなく、店舗展開の場においても言える事だと思うのです。

田中
それはどういう事でしょうか。

社長
弊社では、インテリア家具を販売しているショップと、レストランやカフェなどの飲食店舗を展開して、それぞれが異なる形でイデーのアイデンティティを表現しています。例えば、ショップに置いている家具や食器を飲食店舗でハードに使ってみて、耐久性などの改善点に気付くようにし、次の商品のアイディアに繋げています。ショップと飲食店舗との双方からのアプローチで相乗効果を出して、世の中の人々が豊かな生活を送れるような商品作りを日々追求しているのです。

田中
ただデザインが美しいだけではなく、機能性も兼ね備えているのですね!

社長
弊社の強みは、日本発のオリジナルデザインで、日本に暮らす生活をより楽しく豊かにするご提案を行っている点です。日本で暮らしている私達の身近な視点からアイディアを吸い上げ、もっと気持ち良い生活を目指す「生活の探求」が弊社のテーマなのです。

ミラノサローネとデザイン講評会

社長
弊社では毎年、ミラノに海外研修に行きます。

田中
イタリアですか!それは、どのような研修なのでしょうか。

社長
『ミラノサローネ』という、世界最大のインテリア見本市に行きます。世界のブランドのコレクションや若いデザイナーの作品発表があるこのイベントは、ファッション界でいうパリコレに匹敵する程のビッグイベントで、弊社からも毎年数名の社員が赴きます。以前は、実際にミラノサローネに出展した事もあるんですよ。

田中
それはすごいですね!世界のインテリアを実際に見られるのは、社員さんにとってかなり貴重な経験ですよね。

社長
そうですね。ミラノの他にも、ロンドンやパリなどにあるインテリアの銘店を巡りますので、色々な良い物に直に触れられる機会になっています。参加した社員は、生き生きとした表情で帰ってきて、現地で撮影した写真を誇らしげにプロジェクターで発表してくれます。皆で時代の気分を共有しつつ、今自分達が日本で行っている事を顧みたり、確信を得る事ができます。

田中
世界的な視野を養っているのですね!他に何かされている事はございますか。

社長
月に1度、デザイン講評会を開いています。各社員が、自分のデザインした物件の事例を話して、意見交換を行います。弊社では1人の担当者が、お客様に対する窓口から物件のデザイン提案、設計、現場管理、仕上げまで、全ての工程を付き添って見るコンシェルジュ制度を採用しています。ですから、社員同士で隣の人がどのような仕事をしているのか、なかなか共有されにくい状況もあるのです。そこで、デザイン講評会という機会を設ける事により、お客様に喜んでいただいたデザインや技術など、アイディアの共有を図るようにしています。時には「これは、ちょっとイデーらしくない」というような酷評も出ます。

田中
やはり厳しい意見も出るのですね。

社長
デザイナーがそれぞれ好きなようにデザインをして、例えお客様に喜んでもらったとしても、それでは株式会社イデーとしてのクオリティーではありません。常に「イデーらしさは何か」を確認するためにも、このデザイン講評会では社員同士の盛んな意見交換が行われているのです。

田中
社員の方それぞれが、本気で良い物を追求している様子が伺えます。

株式会社イデー

田中
御社の代表にご就任された経緯を教えていただけますでしょうか。

社長
私は無印良品を手掛ける株式会社良品計画で20年間働いていました。弊社に来る直前は、無印良品有楽町店の立ち上げに関わり、店長を務めていたのです。

イデーは、黒崎貿易株式会社という会社から30年以上構築されてきたブランドでしたが、2006年に株式会社良品計画への営業譲渡を行い、新生イデーが発足し、それを機に2006年9月から4代目代表者としてイデーにやってきました。

田中
そうだったのですね!無印良品さんと御社とでは、同じ生活全般のインテリアや雑貨を手掛けていらっしゃるのが、共通していますね。

社長
そうですね。無印良品時代から、『イデー=かっこいいブランド』という印象を持っていて、青山のショップにも何度か足を運んでいました。無印良品はマス、イデーはニッチなマーケティングで、全く異なる方法で商品を揃えています。双方には、それぞれ違った魅力がありますので、大変やりがいを感じていますね。

田中
具体的に代表にご就任されてからやりがいを感じられるのは、どのような時でしょうか。

社長
イデーは数を売ろうとしているのではなく、自分達の感性で一つひとつこだわって商品を作っているのが、とても魅力的な所です。日本人が、日本人のために、社会の移り変わりの中で、オフィスやホテル、住宅などの様々な空間をコーディネートできる事に非常にやりがいを感じています。

田中
ありがとうございます。では、川ノ上社長が生活する上で大切にされている事はございますか。

社長
毎朝起きると、植木にお水をあげています。自宅の鉢植えでサルスベリやアジサイ、桃、雪柳、バオバブを育てていて、特に今、絵本の『星の王子様』に出てくるバオバブの木を盆栽にしようと挑戦しているところです。バオバブはすごく大きくなる木なのですが、高く伸びずに太くなるように、毎日枝を切っています。伸びてきた枝を切っても、すぐに横から新しく芽が出てきてまた伸びようとするので、それを見ていると「私も負けないように伸びないといけないな」と励まされます。

田中
植物から学んでいらっしゃるなんて、素敵ですね。

社長
私の好きな本に、『木に学べ』という法隆寺最後の宮大工棟梁・西岡常一氏が1300年続いた法隆寺の話を書いた本があります。その中の棟梁の口伝に「木を買わずに、山を買え」という言葉があるのです。例えば、山の南方に生えている木はどんどん育つなど、山の東西南北に合った生え方をしていて、それぞれに癖があるのです。これは『木の癖組み』と言って、木1本1本の癖を見て、堂塔の東西南北に合わせて木の組み方を考える手法だそうです。ですから、1300年以上も法隆寺は建っていられて、今もずっと現存しているんですよ。

田中
それは、すごいですね。日本最古の木造建築物だけありますね。

社長
社長:そうですよね。木と同様に人の育つ環境も異なるので、木の癖組みは人の心組みとも言えるのです。会社の人事も堂塔と同じで、長く存続するための適材適所の組み方があるのです。会社経営にも通じる豊かなパワーをもらう事ができるので、是非一度、法隆寺には行かれた方がいいですよ。

田中
私もその歴史を感じてみたいと思います。では大変恐縮なのですが、今後の社会人生活に向けてアドバイスを私にいただけますでしょうか。

社長
私は、大学卒業後西友に入社してスーパーに配属されていたのですが、そこでの業務の一環としてゴミの片付けを担当していました。その頃の店長の言葉で、忘れられない言葉があります。ゴミ置き場で掃除をしていると店長が来て、「川ノ上、今日何が売れたか分かったか」と聞かれたのです。ゴミの仕分けをする私にそんな事分かるわけがないという態度を取っていたのですが、「川ノ上、そのゴミは何のゴミだっけ」と店長に聞かれて、ハッとしました。ゴミの中身を見れば、何が売れているのか推測するのは簡単です。

私はその店長から、視点を変えて見れば現場にいなくても何が売れているか分かるという事を教えてもらったのです。社会人1~2年目の頃は、先輩の話を素直に聞く事が大切なのではないでしょうか。

田中
ありがとうございます。では最後に、川ノ上社長の夢を教えていただけますでしょうか。

社長
夢は、日本発のオリジナルデザインという強みを活かして、イデーをグローバルブランドに成長させる事です。就任4日目に一枚の色紙を書いたんです。

田中
何を書かれたのでしょうか。

社長
「一蓮托生」という言葉を書きました。良い時も悪い時も行動・運命をともにするという意味なのですが、「チーム一丸となってやっていこう」という気持ちを皆に伝えました。そのような気持ちを社員一人ひとりが持って、この会社をより強くしていきたいと思っています。

田中
本日はお忙しい所、大変貴重なお話を誠にありがとうございました。

3)周辺情報

株式会社イデーがオフィスを構える東急田園都市線「駒沢大学駅」。

東急田園都市線は、巨大ターミナル「渋谷駅」から「中央林間駅」を結んでおり、世田谷区の閑静な住宅街の通勤・通学路線として知られています。東京メトロ半蔵門線とは、相互直通運転により事実上同一の路線となっており、都内主要地区へのアクセスにも優れた利便性の高い路線と言えます。線路の直上にある国道246号、及び首都高速道路3号渋谷線の周辺は、商業地域、オフィス街としても発展しており、渋谷に近いことや、芸能人が数多く住んでいる街であること、カフェブームの隆盛に多大な影響を与えたことなどから、オシャレな街としても知られているエリアになります。

今回は、そんな東急田園都市線「三軒茶屋駅」に位置する世田谷区隋一のランドマーク「キャロットタワー」をピックアップして紹介します。

 

キャロットタワー

歴史ある世田谷区三軒茶屋において、一際目立つニンジン色の外観が特徴のランドマーク「キャロットタワー」。地上26階・高さ124mを誇り、商業施設・公共施設・オフィスフロアなどから構成される超高層複合ビルです。東急田園都市線・世田谷線「三軒茶屋駅」直結、「渋谷駅」まで東急田園都市線で4分。バス網も充実しており、東京メトロ半蔵門線との相互直通運転により都内主要地区への利便性にも優れた、ビジネス拠点にふさわしい交通網が魅力です。三宿など話題のエリアにもすぐの立地環境は、ビジネスのみならずライフスタイルにも自分らしさを追求できる、ゆとりある新時代のビジネスに相応しい環境と言えます。
この辺りは、かつて江戸時代には、庶民が挙って大山不動参拝に向かった大山道の分岐点として賑わっており、信楽(後に石橋楼)、角屋、田中屋の三軒の茶屋が並んでいたことから、現在の地名が付けられたと言われています。そして現在も、国道246号線(玉川通り)と世田谷通りの分岐点に位置しており、街道の要衝として人の集散する賑わいとともに独自の発展を遂げ、世田谷区の東の玄関口の機能を果たしてきました。しかし、狭小な周辺道路や商店街の老朽化など都市機能に課題があることから、地域発展の核となる施設づくりをめざした三軒茶屋・太子堂四丁目地区第一種市街地再開発事業がスタートし、1996年11月に竣工を迎えたのが「キャロットタワー」です。
かつて路面電車の駅により構造を二分されていた街を修復し、超高層オフィスフロアとしての一面、世田谷文化生活情報センター「生活工房」、「世田谷パブリックシアター」、「シアタートラム」といった公共・文化施設としての一面、TSUTAYAや東急ストアなどが入る商業施設としての一面を兼ね備えた、次世代を担う拠点に相応しいランドマークタワーとなっています。
外観には、今後更に広がる世田谷区再開発の記念碑としての思いを込めて、レンガを連想させる鮮烈な赤色のタイルが用いられており、そのレンガ色に由来した名称は、公募により世田谷区内の中学生により命名されました。憩いの空間でもあるサンクン広場が「三軒茶屋駅」と「キャロットタワー」とをつなぎ、多様な施設を屋内のアトリウムと屋外のプラザを中心に配置することで、回遊性と賑わいを演出しており、旧くからの街道の要衝に新たな息吹が吹き込まれています。また最上階である26階には、展望スペースとレストラン「SKYCARROT」が設けられており、周囲に高層の建築物が少ないため抜群の眺望を誇るスポットとなっています。首都圏一円、天候の良い日には富士山まで見渡すことができますが、新宿の超高層ビル街、東京タワー、レインボーブリッジなどの都心を臨む北・北東方向は、レストラン「SKYCARROT」からしか見ることができません。

所在地 東京都世田谷区太子堂4-1-1
交通 東急田園都市線・世田谷線「三軒茶屋駅」直結
構造 鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造
規模 地上27階、地下5階、塔屋2階
高さ 124m
竣工 1996年11月
敷地面積 9149m²(1,410.090坪)
延床面積 77348m²(11,717.58坪)
エレベーター 8基(オフィス用)、16基(ビル全体)
駐車場 282台(合計)、104台(平面)、178台(機械)
基準階面積 1025.27m²(310.14坪)
天井高 2700mm
フリーアクセスフロア 100mm
床荷重 300kg/m²(一部500kg/m²)
電気容量 50VA/m²

4)まとめ

暖かな光、風、グリーンなど、イデーさん流のオフィスには、同社の追及する美意識がたくさん詰め込まれていました。空間を彩る様々なかわいい家具や雑貨たちは、どれも初めて見るような斬新なデザインばかりで、思わずキョロキョロしてしまいました(笑)。自らがデザインしたというオフィス空間には、最高の『働き心地』の場が用意されていました。

「これからは、地域に根ざしたお店を展開していきたいですね」と語ってくださった川ノ上社長。渾身の新店舗『エカルテ』は、弊社青山オフィスにとっても近いので、今度是非遊びに行かせていただこうと思います!

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