挑戦者を育成するオフィス環境【オフィスwatch 株式会社エムグロース】

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Eコマースの経営者を育てたり、新卒採用目的ではないインターンシップを行ったりと、経営者の育成に力を入れている株式会社エムグロース。
活気あるオフィスに入ると、真っ赤な会社のロゴが目に入ります。
実は挑戦者を育てるために欠かせないのがこの会社ロゴだそうです。
挑戦者を育てる工夫とその理由を代表取締役の小嵜秀信氏にお伺いしました。

1)挑戦者を募る真っ赤な会社ロゴ【オフィス写真&ポイント解説】
①コーポレートカラー
②社長室内の会議スペース
③機能性重視
2)代表取締役 小嵜秀信氏インタビュー
3)周辺情報
4)まとめ

1)挑戦者を募る真っ赤な会社ロゴ【オフィス写真&ポイント解説】

エントランスにはいると自然と目に入るエムグロースのロゴ。
コーポレートカラーの赤が目立つよう、色調にこだわっているそうです。
写真と合わせてこだわりのオフィスをご紹介いたします。
(取材日 2006年4月25日)

株式会社エムグロース
《事業内容》 モバイル及びウェブコマースの企画・開発・運営
《サイトURL》 http://www.emgrowth.com/

① コーポレートカラー

真っ白い空間に浮かび立つのは、赤色のコーポレートカラー。この二色にそっと色を添えるのは、壁のデザインラインや廊下、ドアなどに多用されている薄いグレー。
このフロアはお客様が訪れる空間となっているため、来訪者の目に入る部分は全てこの三色で統一されている。

赤いロゴを際立たせるこの色調。 “エレクトリックマーケット(電子商取引市場)を育てる”という意味を含むこのロゴ看板の二文字は、シンプルでありながらもインパクトのある強い面持ちを兼ね備えている。

実は、以前まではこの赤いコーポレートカラーは全て緑だった。緑には平和的な、赤のロゴには情熱的なスタッフを集める力があるのだと信じる小嵜社長は、ある日突然全てのロゴを赤へと変更。また、エムグロースの“eM”という二文字を太く強調する事によって、よりそのインパクトを強くした。そうする事により、実際に会社に応募者の人柄がガラッと違ってきたというから驚きである。

ちなみに、このフロアに何部屋もある応接ブース。もちろん、ここもきれいに三色で統一されている。部屋ごとに仕切りがあるとはいえ、コーポレートカラーに包み込まれるような空間作りが全室になされているのですね。

②社長室内の会議スペース

エムグロースの社内には、いくつもの部屋が存在する。機密性を考慮した社内でも、特徴的な一部屋となっているのが社長室。その広々とした長方形の空間には、会議室さながらの大きなテーブルと重厚感のある椅子が並べられている。

それもそのはず、実はこの部屋は社長室としてだけではなく、会議室としても利用できるようになっている。社内にたくさんのミーティングブースがあるのにも関わらず、社長室にも会議スペースがある会社というのは珍しい。社内の打合せはもちろん、来客の多いこの会社では、社長室とはいえどもお客様をこの場所で接客する事も。時には社員の方がお客様との打合せのために部屋を使用する事もあり、自分の部屋であるにも関わらず、社長ご自身が追い出されてしまう事もあるのだとか。

ちなみに、以前3階に設けていた社長室にはミーティングスペースはなかった。部屋には社内が見渡せるガラス窓がいくつも付いていたため、そこには社員を監視するという目的があるのかと思いきや、「実は、自分が監視されていないと遊んでしまうんです(笑)」と小嵜社長。今回のミーティングスペースは、まさか監視してもらうためではないですよね……ね、社長(笑)!

③機能性重視

昨年11月、エムグロースは入居ビルの3階部分に加え、8階部分を増床した。

新しく会社の仲間入りをした8階部分は、見た目だけでなく機能性も優れているというのがその特徴のひとつ。まず、このフロアには何部屋もの接客ブースがあるため、お客様との接点が多い部署を配置している。例えば、社内でも最も接客の多い社長と役員の二人の部屋の真横に接客のスペースを設ける事によって、社内空間と時間とを効率的に使用している。ここは全て、打合せをするスタッフをお客様がいらっしゃるエリアから逆算した作りとなっているのである。

また、社内は動線を考えた工夫が凝らされている。社員が立ち寄る事の多い管理部の出入り口はお客様が行き交いする受付を通らなくても良いよう、受付の脇にある通用口から出入りができるようになっているのだ。要は、接客エリアと執務エリアの完全なる二分化。それがこの会社ではなされているのである。

フロアごとにその用途を分ける事によって、お客様だけでなく社員にとっても使いやすいオフィス作りがなされている。この使い方、是非見習って活用してみたいですよね!

 取材スタッフの注目ポイント 
そろばん
こちらは小嵜社長の宝物です。同じ商売人として様々な事業を手掛けていたおじい様は、社長が尊敬する人物。これはそのおじい様の形見だそうです。その使い込まれた様子は、時代を物語っています。
with music
3階にいらっしゃるシステム系の社員さんのほとんどが音楽を聴きながらお仕事をされていらっしゃいました。大勢の社員さんが各々に好きな音楽を聴きながらお仕事をされている姿は、何だかとても新鮮でした。
だるま
「何かの記念の時に目玉を入れよう!」と購入しただるまは、取締役の方のお部屋の棚の上にそっと佇んでいました。両目が見えるようになるのは、上場を果たされた時なのでしょうか。
いただき物です
同じ社内で働く小嵜社長の奥様のデスク後方に、おもしろい額を見つけました。何でも移転時にいただいた物だそうですが、心温まるフレーズがたくさん詰まっています。「まだきちんと壁に飾っていないんですよね」と小嵜夫人。是非飾ってくださいね。

2)代表取締役 小嵜秀信氏インタビュー

JR浜松町駅前。その交通の利便性から、東京の中心的オフィス街となっているこの場所において、モバイル及びウェブコマースの企画・開発・運営等の事業を行っているのが株式会社エムグロース。今回は、その代表取締役である小嵜秀信氏にお話をお伺いした。

EC☆1グランプリ

社長
3階の一部分では、大学生を集めて実践型インターンシッププログラムを行っています。

当社では“EC-1グランプリ”というチーム対向型ネットショップ運営インターン制度を取り入れています。よくインターン生をそのままその会社の就職に結び付けているという企業が多いと思うのですが、当社の場合は完全なるボランティアで行っています。

―どうしてそのような事を始められたのですか。

社長
はい。Eコマースの世界を発展させようと考えると、当たり前ですがエレクトリックマーケットというEコマースの世界が広がっていかなくてはいけない。そこで一番の問題になってくるのは先端技術でもサイト構成でも何でもなくて、それを企画・運営するスタッフです。やはりきちんとEコマースサイトを運営できるスタッフが育っているかどうかというのが一番の問題なんです。

では、当社が求めているような能力を持ったスタッフを育てなくてはいけないという話になりますよね。弊社が年間約2000万円という採用費を掛けて人材を募集しても、Eコマースサイトの運営経験者というのは全く集まりません。そんな人材は、世の中にそもそも流動していません。しかも且つEコマース店長業務経験者なんて皆無なので、今の状態を放置しておけば色々なユーザーの不満が積もった結果、「やっぱりEコマースだめじゃん」という話になってしまうんです。

―なるほど。

社長
それならば若いスタッフにEコマースの知識・運営ノウハウをきちんと教えて、彼らが将来Eコマースの世界に寄与していってくれればと考えました。当社では単にホームページを売るためのページビューを集める方法だけではなく、例えば交差比率、ABC分析、RMF分析等、全部小売知識から叩き込みます。小売業界の基礎知識にも精通していなければいけませんし、インターネット販売という分野にも精通していなくてはいけない。それなので、ここのスタッフには社員の中でも優秀な社員を担当につけています。既存業務は当然の事ながら戦力ダウンするのですが、それくらいやらないと学生に失礼です。このような事を行ってEC-1グランプリ=エムグロースという認知度が上がった時には、現在は行っていない新卒採用を本格的に行おうと思っています。

―現在は新卒採用を行っていらっしゃらないのですか!

社長
はい。新卒採用を行う時にエムグロースと聞いて「何だ、知らんな。どっかのベンチャーか。ベンチャー好きだから行ってみよう」という人材というのは、別に当社が好きでくるのではなくて、ベンチャーが好きだから来る人です。そういうのではなくて、やはりエムグロースに来たいという新卒者が一定数増えない限り、当社では新卒採用を行うつもりはありません。

ただ単にベンチャー好きなのか、もしくは「Eコマースがやりたいからエムグロースで働きたい」という社員を教育するのとでは天と地ほどの差があると思っています。

―でも、このインターン制度には、相当な数の応募が集まるのではないのでしょうか。

社長
そうですね。2日間に渡って行った説明会では、140名くらいが集まりました。そのうち、15~16名を採用しました。

でもやはり、株主からは「何でこんな事をするんだ」、「これがなければもう少し利益上でますよね」というような事を言われる事もあります。本当にその通りですが、私は直近1年勝負を行っているわけではありませんし、会社というのは長く続いていくという事が重要です。ですから、いつかやっていて良かったなと思える日がくる事を信じています。

でも、こう見えても小さい人間なので、最後の卒業式で送り出す時には必ず、「君らは就職したらおそらくEコマースの部署に就くだろう。そういうセクションに行って、その時に例えばサイトリニューアルとかプロモーションとかがあったら、必ずウチに声をかけろよ」と言っていますね(笑)。ささやかなセールスをしています(笑)。

経営陣のチカラ

社長
当社の特徴という点で言えば、役員の力が非常に強いという事です。例えば、役員会で役員が出す5つの議題のうち4つは大抵通りますが、私が出す議題だと5つに1つくらいしか通らないですからね。一番否決率が高いんです。

「こんな事をしようと思うんですけど……」と言うと、「ブー、ブー!」と非難の嵐です(笑)。それでも私が負けずと食い下がるので、いつも最終的には多数決になりますが、「じゃあ、賛成の人!」と言うと、シーン……。「はい、よって否決しました」となります。私の言う事は、ほとんど否決で通りませんね(笑)。

―ベンチャーなのに、社長より役員の方の力が強大なんですか!?

社長
そうなんですよ。

例えば、この前もこんな事がありました。当社には経営会議の規定にオールメンバー役員で経営会議を行った際には、議長、要するに社長である私が最終決定を下すというワンマン性の規約があるのですが、それを見て私が「多数決をいつもやっているけど、私の意見は否決される。でも、規則はワンマンになっているから、現状に即したように多数決に条文を変えよう」と提案したんです。そうしたら、また私が負けましたからね(笑)。経営会議にワンマンで行うという記載あって、「それ多数決にしよう」と私が議題を出したら、多数決で負けましたからね(笑)。みんな「ワンマンが良い」とか言って、「嘘つけ!」という感じですよね(笑)。

―でも、どうしてそんなに役員の方の力が強いのでしょうか。

社長
現役員の1人は、もともと大手ベンチャーキャピタルに在籍、投資先であった某ベンチャー企業の財務担当役員です。是非財務関係を手伝ってもらいたくて、3ヶ月くらいかけて説得しました。

また、弊社の営業トップは大手証券会社から機関投資家向け業務システム構築を手掛けるIT企業へ移り上場、東証一部までいって、その後某証券会社の情報システム部門が独立した証券システム会社でトップ営業マンになり、弊社に来る前は売上げが○○億円とか言っていましたね。会社の売上の相当部分を作っていたような人間なんです。

―ものすごい方ですね!

社長
そうですね。彼は半年くらいかけて落としましたね。最初は「ウチに来てくれなかったら死んじゃう!」という話しをして、「死んだら間接的に殺人罪だ!」と言ったのです(笑)。彼は当時まだ29歳でしたので、人生長いですからさすがにその年齢にして殺人罪で罪に問われるのはヤダと思ったらしく、諦めて来てくれました(笑)。

そして、コマース事業担当の役員も、もともと当時有名だったネットスーパーの代表取締役をやっていました。幾度となく断られていたのですが、最後の最後はひと月くらい連日相手の事務所に通いました。毎日のように電話を掛けて「近くに来たから寄りますよ」と言っていたら、しまいには電話を掛けても出ないようになってしまって。だから事務所の電話番号に掛けて、「すみません。田中ですけど、コピーのトナーの点検で○○社長いらっしゃいますか」と言ったら、私とわからず繋いでもらえたので、「何してるんですか?近くに来たので寄っても良いですか」というようにあらゆる手を使って説得しましたね(笑)。半年くらいかけてやっとの事で当社に来ていただけるようになりました。

当社にとって必要だと惚れ込んだ人材に対しては、それくらいは楽勝でやりますね。なので、今のメンバーには本当に自信がありますし、最高のメンバーだと思っています。今後は私の意見がすんなりと通るように、私自身がもっと頑張らなくてはいけないですね!

社員研修

社長
私には今、人事権もありません。

―そうなんですか!?

社長
はい。毎朝朝礼を行っているのですが、そこで「なんか知らない人がいるな」と思ったら、新入社員だったという事がしょっちゅうからね。「あ、はじめまして。こんな人入ったんだ」みたいな(笑)。「部署はどこに入ったの?前職は何してたの?」という会話からのスタートですよ(笑)。

まあ、私には本当に人事センスがないので仕方がないですけどね。

―そうなんですか?

社長
どうしても、一芸で採用してしまう癖があります(笑)。履歴書の趣味の欄に、「献血」ってあった瞬間に「採用!」って言いましたからね(笑)。趣味=献血って、ものすごく何か社会貢献しそうな感じじゃないですか。まあ、3ヶ月で辞めていきましたけれど(笑)。

あと、好きな学科の欄に、「苦手な学科は古典でした」と書いていた人もいましたね。好きな科目を書く欄に、「なんで苦手な科目を書くの!?」という話しになって、「しかもなんで“古典でした”と過去形?今の状況じゃないし!」みたいな(笑)。というので採用を決めてしまうので、外されました。

―そうだったんですか。

社長
その代わり、入社してきた社員にはどんなに忙しくても私自身が研修を行っています。普通であれば最終面接を社長が行い、社員の研修には人事担当が当たるのが一般的ですが、私の考えは違います。社員の研修こそ社長の仕事だと確信しています。社長である私が生の声を持って教育することによってこそ経営理念や会社の思いが伝わると思っていますので、研修に関しては一貫して私が担当しています。

―社長が新人社員の研修を行う会社というのは、珍しいですよね。

社長
私はその日は一日中予定をフルで空けていて、昼から夜中過ぎまで十何時間、白金台にある都ホテルの140m²位のスイートルームを一泊借りて、私と新人の数名で円卓のテーブルを囲んで研修を行います。

会社概要を説明するだけで5時間くらいかかりますし、その他にも例えば、「人生とはどういうものなのか」という点を認識してもらいます。

その内容を少し話すと、各人に何をする事によって自分の人生の目標と仕事の目標を達成できるのかという事をはっきりさせます。

―なるほど。

社長
どこの会社でも研修というのは行っているのでしょうけれども、当社の場合は、スイートルームの一室という非日常的な空間で丸一日かけて研修を行います。食事も全てルームオーダーを取るので、完璧に外へは出れません。会社で行うと電話などの雑音が入るので、色々な所に気がいってしまうので。ではなくて、全く雑音のない部屋で一つのテーブルを囲んで、ひとつの「意識場」というのを作って行う研修というのが重要だと思っています。

まだ当社も立ち上げて2年と少しという会社なので、社内を見渡してもまだまだ顔がエムグロースの顔ではない社員が多いんです。やはりそこをエムグロースの顔にしていこうと思えば、イズムというのを落とし込むしかないわけで、今はそのような研修を必死にやっている所です。少しでも会社の考えを理解し、将来エムグロースを担ってくれるような人材がひとりでも多く出てこれば良いですね。

株式会社エムグロース

社長
私は、大学在学中から英会話教材の訪問販売の仕事をしていました。大学卒業後は、複数の会社の立ち上げに関わり、約3年前に現在の会社を設立しました。私は本当に商売が大好きで、例えばキャバクラに行って女の子としゃべっているよりも、どっかのダイニングバーとかで男同士で儲け話しをしている方が好きです。トークだけで10億くらい儲かる時ってあるんですよ。「こんなんやったらめっちゃ儲かるんじゃないか!」と言って、ちょっとその辺にあるナプキンか何かにアイディアを書き出して、「今晩も10億くらい儲かった!」と言って帰るのが好きなんです(笑)。

―もともとは、大阪で商売をされていらっしゃったのですよね。大阪と東京では、かなりビジネス感覚というのが違うものなのでしょうか。

社長
はい。東京は大阪と比べると納得した商品の価格に関しては甘いんです。ただ、東京には競合も多く、同様のサービスもたくさんあるので、良いものを作らなければはじめから土俵へは上がれないんです。サービスが良い、商品の質が良いという差別化ができなければ生き残りは難しいと思います。東京は良いものを提供できれば価格交渉は大阪に比べると比較的甘いんです。

片や大阪は、良いものとか良いものじゃないとかいうのはあまり関係ありません。やはり安いかどうかというのがポイントです。

大阪の商いとは、最初にお金をどかんと投下してやるというのではなく、少しずつ少しずつ積み上げていく商売です。今のITの世界というのは、最初の時点でどんと投資をして○×をつけていかなければいけない部分があると思うのですが、大阪流ではそれができません。相変わらず儲かったら払ってやるという文化なんです。

今というのは流れの速い時代で、特に最近だとITに関わらずどんな業種でもとりあえず押さえ込んだもの勝ちというトレンドがあります。でも、大阪は未だにそういう商売スタイルにはなれていません。東京の人からすれば、「東京は景気が悪くなった」と言いますが、こちらからすると全然そんな事はないですからね。大阪に比べたらものすごく景気が良いです。そういう意味では、相当大阪では鍛えられましたね。

―なるほど。では、次に社長の夢をお伺いできますでしょうか。

社長
私の夢と会社の夢は違います。私は将来、松下村塾のような人を育てる塾をやりたいです。それも営利ではなくて、非営利で完全なボランティアとして。私は本当に世界で通用する商売人を育てたいと思っていて、この思いは十何年も変わっていません。

では今、それをやるためにはどうしたらいいのかという事になります。当然ボランティアですから、お金をジャブジャブ持っていないと駄目ですよね。あとそれを教えるには、自分自身に実績がないといけません。

以前も3人の起業家志望の大学生に経営について実践で教えていました。現在そのうち1人が就職して、残り2人は社長をやっています。どちらも部下が今十何人といる会社にまで成長しています。

―3名中2名が社長になられたというのはすごいですね!

社長
そうですかね。もちろん、元々彼らのヒューマンスキルが高かったからという部分も大きいのですが。ただこの経験から、私には自分ではない誰か他の人間を社長にできる事は分かりました。ただ、その時に限界を感じたのが、自分自身は例えば上場なんて話しは聞いた事はあってもした事がないし、日本の経済を変えるほどのインパクトのあるビジネスを興したわけでもない。はたまた世界と戦える商売人にもなった事があるわけでもない。では、そういう人材を世の中に輩出するためには自分がそういう人間にならないと駄目じゃないか、という風に思いました。

―なるほど。

社長
当時は別の会社を持ちながら掛け持ちで行っていたので、そうではなくて圧倒的な知識&ノウハウ・資金力・経験値というものをある時点で手に入れないと、自分のやりたい事ができないと感じました。

であれば、新しく会社を設立して、その会社を本気でやってみようと思ったわけです。その会社というのは、世界できちんと戦えるような会社です。世界のビジネスにインパクトを与えるような会社を自分自身が創り上げた上で、きちんと夢に向かって走ろうと思い、逆算して今はやっています。

―それが現在のエムグロースだという事ですね。

社長
そうですね。だから、私がいつも言うのが「私もエムグロースのスタッフの一人」という事です。みんながスタッフであって、ただそのスタッフのやる事というのが営業であるのか、プログラミングなのか、経営なのかという違いだけです。彼らにもそれぞれの夢があって、その夢を実現するために仕事をして、その仕事の中の一部が今エムグロースで何をしなければならないのかという事。それと私自身も全く一緒です。

私もここで経験を積んで卒業するのか、このままゴールまで行けるのか分かりません。でも、頑張ってやって将来自分がやりたい夢に到達したいと思っています。だから、「お前らもがんばれよ、俺もがんばるから」という話しです。

自分自身で人を育てて初めて自分に足りないものが、圧倒的な知識と圧倒的な資金力、圧倒的な経験という3つである事が分かりました。という事は、私が育てられるのは中小企業の社長までです。やる事きちんとやってくれたら、3年できちんと社長にしてあげる事はできるのですが、世界を変えられるような人材を輩出する事はできません。自分がまず世界を変えないと、そんな事は教えられませんよね。

―非常に勉強になるお話をお聞かせいただきまして、誠にありがとうございました。

3)周辺情報

エムグロース小嵜社長のお気に入りの街、浜松町。汐留地区の再開発により新たな賑わいを見せている街ですね。今回は、浜松町のランドマークをいくつかピックアップ して紹介します。(バックナンバーFile015でも浜松町を特集していますので、そちらもご参考にしてください。)

KDX浜松町ビル

JR「浜松町駅」徒歩3分、都営浅草線大門駅」徒歩5分、都営三田線芝公園駅」徒歩7分。他、モノレール利用で、空港まで1本で行ける好立地に本社を構えるのが、今回取材したエムグロースの入居する「KDX浜松町」ビル。
竣工:1999年、基準階面積:100坪(2フロア使用)
ベージュタイルの外観に、床から天井までのガラス貼り。そして石張りの広いエントランス。
これからの再開発で注目される浜松町に佇むお洒落なオフィスビルである。

 所在地 東京都港区浜松町二丁目7番19号
 竣工  1999年
 基準階貸室面積  100坪(2フロア使用)
構造 鉄骨造陸屋根
 階数  9階建

世界貿易センタービル

JR・都営線・東京モノレール浜松町駅」、「浜松町バスターミナル」と直結という好立地に位置する、地上40階建て・高さ152mの超高層オフィスビルです。
1970年、霞が関ビルに続き東京で2番目にできた高層ビルである「世界貿易センタービル」は、当時としては革新的な建築物として注目され、一時期は東京で最も高いビルでした。今でこそより高層のビルがあるものの、浜松町の顔としてそびえ立つその存在感は今もなお圧倒的であり、多くの人の憧れのビルであり続けています。
ビル内には、オフィスだけでなく、展示場、コンファレンスセンター、結婚式場、メディカルセンター、レストラン、書店、コンビニエンスストア、郵便局、銀行などの様々なサービスが設けられており、日常必要なサービス機能のほとんどが備えられています。なお、最上階の40階は周囲を360度見渡せる展望台となっており、東京タワー、旧芝離宮恩賜公園、お台場、六本木ヒルズなど、東京の絶景が見られる屈指のスポットになっています。

所在地 東京都港区浜松町2-4-1
構造 鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造
規模 地上40階、地下3階
竣工 1970年3月
基準階貸室面積 約544.57坪

秀和芝パークビル

大門駅」から徒歩2分、「芝公園駅」から徒歩2分、JR「浜松町駅」から徒歩7分に位置する1982年竣工の超大型オフィスビルです。地上14階建てと、高さはそれほどではありませんが、敷地面積約5,000坪、建築面積約2,500坪という広大さが特徴的なオフィスビルで、低層階には飲食店を始め様々な店舗が入居しています。1フロア約1,800坪という巨大なフロア面積と風貌から、軍艦ビルという通称でも知られており、ちなみにタクシーに軍艦ビルと伝えてもちゃんと着くらしいです。
また、かつてダイエーの本社機能が集約していたことからも知られています。

所在地 東京都港区芝公園2-4-1
構造 鉄骨造、鉄筋鉄骨コンクリート造
規模 地上14階、地下1階
竣工 1982年7月
基準階貸室面積 約1810坪

文化放送メディアプラス

「2006年、浜松町駅駅前に誕生する新たなオフィスビルです。「文化放送メディアプラス」は、JR浜松町駅とペデストリアン・デッキで直結し、都営線大門駅とも地下で 直結する好立地に位置します。
このビルは、文化放送が放送事業30周年を記念して建設された新社屋で、2006年7月24日、現在の新宿区若葉町の社屋から移転・放送開始の予定となっています。またこのビルは、文化放送のみでなく他の一般企業も入居する予定になっています。
放送局としてアンテナタワーをシンボル化させた外観や、情報ボードとしてメディア化させた外壁などが特徴的なビルで、浜松町の新たなランドマークとなるでしょう。

所在地 東京都港区浜松町1-31
 構造 鉄骨造
規模  地上13階、地下2階
竣工 2006年5月
基準階貸室面積 約198坪

増上寺

芝公園駅の駅前に位置する「増上寺」は、浄土宗の七大本山の一つで、徳川将軍家の菩薩寺として知られています。三縁山広度院増上寺(さんえんざんこうどいんぞうじょうじ)が正式の呼称で、国の重要文化財にも指定されています。
都心に位置する緑豊かな敷地は、春は桜の名所として知られており、東京タワーを背景とした景色は絶景です。
ちなみに「大門駅」の大門は、増上寺の総門のことを指しています。

小便小僧

JR「浜松町駅」の山手線外回り・京浜東北線南行ホームにある小便小僧。この像は、1952年10月14日、鉄道開通80周年を記念して寄贈されたもので、当初は白い陶器製でしたが、1968年に現在のブロンズ像に生まれ変わりました。
季節による衣替えが有名で、JR「浜松町駅」のマスコットとして通勤者の目を楽しませています。

4)まとめ

社員とお客様、双方の動線を考えぬいて作られた社内は見た目も機能性も◎。「本当に費用は掛かっていません」というこのオフィスは、関西ご出身の社長の交渉術のたまものなのなのでしょうね。

社内に溢れるエムグロースの顔、それはひたむきに前進を続ける社員さんたちの姿。彼らの中には、小嵜社長ご自身による教育を経て培われた同一の目標が宿っているのでしょう。ECの世界が彼らの手によって、より一層の発展を遂げていく予感がしてなりません!

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